コロナ分科会・尾身会長 “学校閉鎖” の可能性言及 ネットは「五輪はやるくせに」と怒りの声

「五輪優先」の弊害が止まらない…

新型コロナウイルス対策分科会の尾身茂会長(71)が学校閉鎖の可能性を言及し、怒りの声が上がっている。

19日、東京都では405人、大阪府では月曜日としては過去最多となる719人の新規感染者が確認されており、感染拡大「第4波」が到来したの見方もされている。大阪・吉村洋文府知事は3度目の緊急事態宣言の発令を要請した。

よたび猛威を振るう新型コロナに感染拡大を受けた尾身氏はこの日、衆院決算行政監視委員会で「学校にもどんどん感染が広がるようになれば、学校閉鎖ということも当然考えられる」と答弁。また「学校では今、子どもたちも変異株で感染しやすくなっている」と指摘した。

学校閉鎖を巡っては、16日に萩生田光一文科相が「できる限り学校は授業を続けることを前提にしたい」と発言したばかり。変異株についても厚生労働省の説明をもとに「子どもがかかりやすい傾向が科学的に確認されたわけではない」と説明していた。

分科会と文科省で方針が分かれる形となったが、ブレブレなのはこれだけではない。ネット上では「オリンピックはやるくせに」「オリンピックのために子どもを犠牲にするしかないのか…」といった指摘が続出。時短や休業要請に伴う補償はおざなりにされる中、聖火リレーなどは“強行”されており「どうしても五輪マネーが欲しいのね」と皮肉を込めた投稿も。何よりも東京五輪を優先する政府の姿勢は、国民の怒りに油を注いでいる。

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