虐待予防、発見強化へ 乳児死亡事件教訓に施策 市原市

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子ども家庭総合支援室が子ども家庭総合支援課に格上げされた=市原市役所

 衰弱状態で放置された生後10カ月の乳児が死亡した事件を教訓として、市原市は子育て支援施策と要保護児童保護施策強化で総合対策をまとめた。本年度取り組む新規事業などは計36件で予算額は計約9200万円。虐待の発生予防や早期発見に向けて各施策を推進していく。

 虐待の発生予防で、SNSを用いて夜間・休日に産婦人科や小児科医、助産師に相談できる「母子保健オンライン相談」を実施。特定妊婦や要保護児童などがいるリスクの高い家庭を支援する「養育支援訪問事業」では、養育に関する相談、指導、助言に加えて、新たにヘルパーなどが育児や家事をサポートする。

 早期発見では「未就園児等全戸訪問事業」を導入する。地域とのつながりが薄く未就園で福祉サービスを利用していない家庭を担当職員が訪問。目視による子どもの安全確認や養育状況を把握することで、地域社会からの孤立を防ぎ必要な支援に結び付ける。「地域主体の子ども見守り強化事業」は、地域で活動する団体に協力を求め見守り体制を強化し子育て世帯の孤立を防ぐ。

 組織・機構の強化も計った。子ども家庭総合支援室を子ども家庭総合支援課に格上げ、6人増員し21人体制とした。児童相談所の所長経験者を児童福祉スーパーバイザーとして採用し同課に配置した。また、市の要保護児童対策地域協議会(要対協)に特定妊婦部会と児童福祉部会を新設、適切なリスク評価を行う。

 同事件を巡る第三者委員会の「市要保護児童保護施策審議会」の検証過程で委員から出た意見を踏まえ、まとめた。