川崎市多摩区のベンチャー企業「ミートエポック」は22日、付着した菌で肉や魚を熟成させる布「発酵力(りき) オイシート」の販売を始める。地元の明治大農学部と連携し、安全かつ迅速に熟成させる技術を実用化。賞味期限間近な食材に使うことで、食品ロス削減も期待できるという。
同社は2016年の設立以来、同大と産学連携事業を展開してきた。熟成技術は業務用「エイジングシート」で実績を積み、一般向けの販売を開始する。
同社によると、スーパーなどで購入した肉や魚は2~5日ほどで腐敗し、冷凍すると解凍時にうま味が損なわれるという。「オイシート」を巻き冷蔵庫で5日間寝かせると、保存期間が延びて熟成食材の味わいや食感を楽しめるという。
跡部美樹雄社長は「将来的には1枚200円程度まで価格を下げたい」と話している。シートはクラウドファンディングサービス「キャンプファイヤー」で4千円(5枚セット)で購入できる。