ロッテ二軍が破竹14連勝も…井口監督ら一軍が素っ気ないワケ

ロッテは井口監督が指揮する一軍も5連勝と好調だが…

ロッテの二軍が破竹の勢いで連勝街道を突き進んでいる。14連勝をかけて臨んだ20日のイースタン・楽天戦も9―4であっさり快勝。これでロッテ二軍は今季17試合を終え15勝1敗1分に。イースタンの連勝記録「15」にも王手をかけた。

となれば、たとえ二軍とはいえロッテ首脳陣は喜んでもいいはずだが、チーム内に浮かれた様子はない。それどころか関係者の大半が複雑な表情を見せる。なぜか。この日のロッテ二軍のスタメンを見れば一目瞭然だろう。本来一軍で活躍しなければならない選手たちが二軍の快進撃を支えているからだ。

1番に入った2015年ドラフト1位入団の6年目・平沢を筆頭に5番・井上、6番・福田秀らは二軍戦で活躍する選手ではない。むしろこの時期は一軍の主力としてチームに貢献していなければならない。他にも調整期間とはいえ、この日「3番・遊撃」で出場した新助っ人・エチェバリアや、先発として登板し計63球で3回2安打2失点(1本塁打)の内容だった佐々木朗も、首脳陣としては一日も早く一軍に合流してもらいたいはず。そんなメンバーが中心なだけに、二軍での快挙が目前とはいえ、喜んではいられないのだろう。

井口監督も20日の試合(日本ハム戦)前、二軍の好調ぶりを問われると「(二軍が)強いって言っても、ほぼ一軍経験者ですからね。それぐらいはしてもらわないといけないと思います」と素っ気なかった。

やはりプロの世界は一軍で結果を残してこそ。その一軍はこの日、日本ハムに逆転勝ちして引き分けを挟んで5連勝。今季最多の貯金「2」となったが、まだ順位はリーグ4位だ。悲願のリーグ優勝に向けてさらなる浮上が必要なだけに、二軍の躍進に気を緩めることはないか。

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