「背番号41の後継者として」中日・勝野 好投の裏に“師弟の絆”

今季2勝目の中日・勝野

崖っぷちからの好投だ。中日・勝野昌慶投手(23)が21日のDeNA戦(横浜)に先発し、7回2安打1失点で今季2勝目をマークした。

立ち上がりから威力のある直球を武器に6回まで無安打投球を披露。ノーノーの偉業達成も視野に入ってきた7回にオースティンから一発こそ浴びたが、失点はこの1点だけで7回まで投げ切った。「内角の真っすぐが、ここ最近投げ切れていなかったので、それでしっかり詰まらせることができたので手応えがあった」と胸を張る。

ここまでの3試合は最長でも5回までで降板。3月31日の巨人戦では4回途中3失点KO、今季初勝利した7日のDeNA戦でも4四球と制球難を露呈し、前回14日も巨人戦では4回5失点KOとあって二軍落ちの危機に陥っていた。それだけに「今まで良くない結果が続いていたので、これからどんどんチームに勝ちをつけられるように頑張っていきたい」意気込んでいる。

そんな勝野は背番号41の大先輩でもある浅尾二軍投手コーチを尊敬している。チーム関係者は「勝野にとって浅尾はとにかく憧れの存在以上に崇拝している。引退試合で浅尾が使用したグラブをもらって、それを家に飾って家宝にしているほど。やっぱり背番号41の後継者として無様な投球はできないとの思いも強いようだ」と明かす。

別の関係者も「やんちゃそうな顔をしているけど、実はかなりしっかりしている。勝野は二軍で調整しているときはナゴヤ球場で浅尾コーチを慕ってしょっちょうアドバイスをもらっている」と強固な師弟の絆があるという。

かつては「俺は浅尾だ」と言い聞かせながら投球したこともある背番号41が、浅尾魂を胸に竜投手陣をけん引する。

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