伊勢原・比々多神社で2年ぶり「暴れみこし」

2年ぶりに行われた三ノ宮比々多神社の神輿渡御=伊勢原市三ノ宮

 伊勢原市三ノ宮の三ノ宮比々多神社で22日、1300年以上続くとされる例大祭が行われた。

 新型コロナウイルスの感染拡大で、昨年は中止された「神輿(みこし)渡御」を今年は規模を縮小して実施。地元の若者らが「イヤートーサッセ(弥遠(いやとう)に栄えたまへ)」の掛け声を上げながら疫病退散などを願って練り歩き、地域に活気をもたらした。

 同神社の例大祭は、飛鳥時代の672年に起源があるとされる由緒ある行事。昨年はコロナ禍で神事のみを執り行った。

 2年ぶりに行われた神輿渡御は「暴れみこし」として知られる。法被姿の青年会や祭り保存会のメンバーが担ぎ手となり、マスクを着用するなど感染防止に注意を払い、みこしを上下左右に激しく揺らしながら練り歩いた。

 同神社の永井武義宮司(55)は「地域の伝統を守り、疫病退散を祈願したいとの関係者の熱意で、神輿渡御が実現した。厳しい情勢の中で、心を一つにして、例大祭を盛り上げてもらい感謝したい」と話した。

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