【東京五輪】橋本聖子会長 中止世論に胸中複雑「不安はたくさんある」「悩みは毎日多くなる」

橋本聖子会長

東京五輪・パラリンピックの橋本聖子会長(56)が23日、都内で定例会見を行った。

新型コロナウイルス禍で開催に対する世論が厳しさを増す中、記者団から「冷静に考えて本当に開催できると思うか? 全く不安がないとすれば普通ではない」と辛らつな意見が出た。これに対して橋本会長は「冷静に考える、考えないということではなく、普通に考えても、やはり不安はたくさん私にもあります」と答えた上で、苦しい胸の内を明かした。

「本当に開催させていただくことができるのか、どれだけのことをすればご理解をいただけるのか、日々、常に頭の中にあります。絶対に何としても開催させていただきたいという思いはあっても、果たして本当にそれでご理解いただけるのか。常に自問自答しております」

さらに橋本会長は開催実現へ向けて努力する一方で、国民から厳しい目にさらされる葛藤について「多くの方に心配やご迷惑、あるいは国内の医療機関に支障をきたすんではないか、そういうようなことがあったときにどうするのかということは常にあらゆる想定のもとに考えております」と話し、さらに「ご心配いただいている国民の皆様、医療関係の皆様、そういった方々の思いに寄り添えば寄り添うほど悩みは毎日多くなっていきます」と切実な思いを口にした。

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