沖縄県内で3人コロナ死亡、新規は85人 宮古島の飲食店でクラスター

 沖縄県は23日、新型コロナウイルスに感染した70~90代の3人が死亡し、85人が新たに感染したと発表した。宮古島市の接待を伴う飲食店で従業員8人の感染が確認され、156例目のクラスター(感染者集団)に認定した。県衛生環境研究所と民間検査機関の検査で感染力の強い「N501Y」変異株も新たに57人に見つかったという。

 亡くなったのは那覇市の80代と70代男性、南部保健所管内の90代女性。80代と70代男性は感染確認後、入院したが死亡した。90代女性は別の疾患で入院中に感染が確認された。県によると院内感染の可能性があるという。

 156例目のクラスターは今月16~21日に感染が確認された、20~30代の飲食店従業員の男性1人と女性7人。接客時はマウスシールドを着用していたが、狭く換気が悪い待機場所でマスクをせずに喫煙や会話をしていた。感染者と接触した可能性がある利用客の把握を店側に求めている。県の糸数公医療技監は「症状がなくても換気やマスク、距離を取るなどを心掛けてほしい」と強調した。

 23日の新規感染者の年代は、20代が最多で15人、30代と50代が各13人、40代が12人、70代が11人、60代と90代が各5人、10歳未満と80代が各4人、10代が3人。推定感染経路が判明しているのは37人で内訳は家庭内18人、職場6人、施設内4人、友人・知人3人、飲食2人など。

 病床占有率は97.9%と逼迫(ひっぱく)する。県は緊急事態宣言について、週末の新規感染者数も見て判断するとしている。直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は50.73人で全国3番目に多い。米軍関係は嘉手納基地で1人の感染が判明した。

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