米国で問題となっているアジア系市民に対する人種差別を象徴する事件がまた起きた。
ロサンゼルス近郊で18日、韓国系の高齢者夫婦を殴ったとして、地元捜査当局が20代の男を逮捕。米紙「ロサンゼルス・タイムズ」は「散歩時に高齢者夫婦に駆け寄り、夫の顔と妻の頭を殴った」と報じた。
同紙によると、警察は複数の憎悪犯罪(ヘイトクライム)も視野に捜査しており、空手の女子形で米国代表として東京五輪に出場する國米櫻(こくまい・さくら=28)への人種差別発言にも関与した疑いがあるという。
國米は2日に自身のインスタグラムで、見知らぬ男性から「負け犬。国に帰れ」「チャイニーズ」などと、暴言を吐かれた様子が映し出された動画を投稿。「見知らぬ人が理由もなく私を傷つけると叫んだり、脅してきても、目撃した周りの人々が何もしなかった。何人かは笑ってさえいた。私は心を痛めました」などと心境をつづっていた。