「新庄魂で成り上がれ!」キックボクサー・皇治が愛するオリックスに猛ゲキ

ヒザにオリックスのロゴをつけ、飛びヒザ蹴りを見せる皇治

格闘技イベントRIZINで活躍するキックボクサー・皇治(31)がオリックスに「喝」だ。大阪出身の皇治は格闘界きってのオリックスファン。球場に足を運んで熱視線を送り、選手と交流して大いに刺激を受けている。リング上の戦いのみならず、パフォーマンスも一級品の皇治がオリックス〝覚醒〟を願って緊急提言。プロ意識、発信力の大切さなど、自らが実践してきた〝成り上がり〟の秘訣とは…。

――オリファンで選手とも交流がある

皇治 了さん(安達了一)とTさん(岡田)ですね。今はコロナで行けないけど、毎年ボウリングとか忘年会やったり、仲良くしてもらっています。2人とも同じ関西で年も近いし、何より優しくてかわいがってもらっています。了さんは難病(潰瘍性大腸炎)を抱えているのに弱音を吐かずにストイックですし、自分も負けてられないって思います。

――一緒に淡路島で自主トレをやったことも

皇治 競技は違っても結構通じるところがありますよ。野球も格闘技も下半身が大事。了さんと自主練の中でサッカーをしたことがあるんですけど、どういう動きをしたら野球に通じるかとか、常に野球のことを考えているんですよね。

――一方でチームは24年間も優勝から見放され、2年連続最下位

皇治 よく2人に「どんだけ負けてんすか」って言うんですけど、まあチームプレーなんで難しいですよね。僕もRIZINで2連敗だし、一緒かな。

――何が足りないと

皇治 元気さちゃいますか。いいチームだけどみんな好青年でおとなしいっすよね。Tさんと了さんがもっと引っ張ってほしい。2人ともプライベートではめちゃくちゃ面白いんすよ。それが試合中だと雰囲気暗くなるような…。僕が行って明るくしたいくらい。

――今は山本由伸、吉田正尚と投打に日本代表クラスの選手もいる

皇治 トップレベル選手がいるんですからトップに食い込めるチャンスはあると思いますけど…なんでなんすかねえ(笑い)。

――今は練習拠点が東京だが、東京から見たオリックスは

皇治 東京は巨人だし、阪神ファンも多い。あんまりオリックスの情報は入ってこないですよねえ。パフォーマンスが足りないかなあ。

――ファンへのアピールが物足りない!?

皇治 野球と格闘技は違いますけど、やっぱプロなんで僕はパフォーマンスを大事にしています。お立ち台でも「応援よろしく…」とかじゃ面白くないですし、もったいないと思うんです。僕は新庄(剛志)さんと仲良くさせてもらっていますが、エンターテイナーでファンを盛り上げることを常に考えていました。オリックスもファンがいてナンボやと思う。試合で盛り上げるのは当たり前として、エンターテインメント的なことが必要やと思います。

――野球界はパフォーマンスをやりにくい空気があるかもしれない。特に成績が伴わないと…

皇治 新庄さんは賛否両論あってもおびえないし、喜んでくれる人のために、と思ってやってますよね。

――皇治選手はアンチの声をどう受けて止めている

皇治 何にも気にしてない(笑い)。反響があってこそプロだし、アンチの声にもおびえていない。逆に反響がなくなったら終わりだし、アンチは必要やと思ってますよ。勝負事なんで勝ち負けは大事やし、勝たんとダメです。でも負けた時も人を喜ばせるのがプロの仕事やと思ってる。僕も勝ててばかりじゃないし、えらそうに言えないけど、一番集客はできてると思ってます。

――オリックスもそんな空気に変えていかないといけない

皇治 誰かが先陣切ってやらんとね。野球選手って面白い選手がたくさんいるのに、もったいない。了さんとかTさんがやっていけば、どんどん後輩もできる環境になるでしょう。僕は日本ハムの中田翔選手も連絡取るんですけど、彼もお客さんにどう見せるかをすごく考えている。それは新庄さんや西岡剛さん(BCリーグ・栃木)から学んだと言うてましたね。

――これからも格闘界代表のオリファンとして全面サポートしていく

皇治 もちろんです。僕、4月に世田谷に3階建てジムを作ったんです。オフにオリックスの選手に来てほしいですよ。

――大みそかのさいたまスーパーアリーナの試合にセコンドを頼むとか

皇治 ぜひぜひ! 一緒に入場できたらオモロイですねえ。同じ関西として仲間やと思っているし、また京セラで始球式もやらせてもらいたいです。いろいろ言われても最後に笑えばいいんです。成り上がってほしいっすよ。どんどん応援に行きます。

☆こうじ 1989年5月6日、大阪府池田市出身。池田市スポーツ親善大使。173センチ、60キロ。チームONE所属。ISKA K―1ルール世界ライト級王者、元HEATライト級王者。2012年にKrush、16年からK―1に出場し、実績を重ねる。18年12月にはK―1スーパーフェザー級王者・武尊に挑戦。敗れたものの、壮絶な打ち合いの名勝負を演じた。20年7月にRIZINに移籍。9月に那須川天心、大みそかには五味隆典と対戦して全国の注目を集めた。ユーチューブ「皇治チャンネル」は25万人を超える登録者数を誇り、21年には著書「凡人の勝算」を発売。

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