東尋坊も永平寺も観光客まばら「店の体力持たない」 福井県「緊急事態宣言」後初の週末

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福井県独自の緊急事態宣言発令後、初めて迎えた週末。東尋坊を訪れる観光客は普段より少なかった=4月24日、福井県坂井市三国町安島
観光客が少なく、ひっそりとした永平寺の参道=4月24日、福井県永平寺町志比

 新型コロナウイルス感染拡大に伴い、独自の緊急事態宣言が発令された福井県内は4月24日、初の週末を迎えた。この日は絶好の行楽日和だったが、外出自粛ムードの中、各観光地の客足は少なかった。昨年に続き春の行楽期と重なる宣言発令。書き入れ時に客足減となる観光事業者は肩を落とす。一方で、来訪者から従業員に感染するリスクへの不安も聞かれた。

 坂井市の東尋坊には、好天に誘われた家族連れやカップルの姿が見られたが、県内有数とされる観光地のにぎわいはなかった。

 老舗の土産物屋「夕なぎ」では、観光客の買い控えで大幅な売り上げ減が続く。坂野上芳行社長(70)は「昨年のように営業停止じゃないだけまだまし。人の流れが急に止まったわけではないが、ゴールデンウイーク(GW)の客足が心配」とした。

 東尋坊観光協会の阪本浩三会長は「屋外の観光地ということもあり、宣言が出た割には人がいる印象」と話す。協会は感染症対策を再度徹底するよう商店街関係者に通達。人出は見込めなくても「今年のGWは営業しないと店の体力が持たないだろう」と語気を強めた。

 曹洞宗大本山永平寺でも参道の人出はまばら。境内もひっそりとしていた。普段は関西圏をはじめ県外車が多いという参拝客用駐車場は空きが目立った。団体の飲食利用が多い「ほっきょ荘」の奥村崇宏社長は「人出がさらに減る分、経済支援を手厚くしてもらわないと困る。観光地の飲食や土産物屋はかなりしんどい」とこぼした。

⇒【写真】観光客がすくなく、ひっそりとした永平寺の参道

 永平寺は29日まで、二大法要の一つ「授戒会」を営んでいる。県内外から信徒や参拝者が集うため、一般の拝観は22日から5月14日まで停止する。

 小浜市の観光物産施設「若狭フィッシャーマンズ・ワーフ」の駐車場では午後2時ごろ、大阪、京都、滋賀、岐阜など関西、中京ナンバーの車が目立った。ただ、いつもの休日の混雑はなく、人数を制限して運航している遊覧船の乗客も半分ほどだった。

 運航する「そともめぐり」によると、今月の乗客は例年の7割減。上山健治課長補佐(45)は「観光客に来てもらわないと売り上げが上がらないが、もし社員に感染者が出れば営業ができなくなる」とジレンマを抱えていた。この日の入り込みについては「先週よりはましな方。25日に関西で緊急事態宣言が発令されるため、きょうのうちにと訪れた観光客もいるようだ」と話していた。