田上市長「非常事態行動」訴え 観光施設閉鎖・休館も調整中 コロナ感染拡大

 長崎市の田上富久市長は24日に臨時会見を開き、急速な新型コロナウイルスの感染拡大を受け、人との接触を避ける「非常事態行動」を市民に呼び掛けた。市は大型連休前にグラバー園など市内の主要観光施設を閉鎖・休館する方向で、関係団体と調整している。
 非常事態行動では、25日から5月11日までの間、不要不急の外出を自粛し、家族以外との会食を控えるよう要請。クラスター発生を理由に、昼間のカラオケ利用も控えるよう求めた。
 閉鎖・休館が検討されている観光施設は出島和蘭商館跡や長崎原爆資料館など約30カ所。指定管理者と協議している。
 一方、公共施設を巡っては、市は高齢者関連を26日から当面、休館すると決定済み。これに加え、ホールや体育館なども28日から順次休みに入り、5月11日まで継続することにした。
 田上市長は「第4波は大きくなる可能性があり、これまでと同じ対応では医療崩壊を招く。市民の皆さんには、この状況を理解してもらい協力をお願いしたい」と述べた。


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