ライガーがリモートでも緊張 WWE殿堂入り式典「現場にいたら鼻血出してた」

WWE殿堂の盾とリングをいただきました(©2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.)

【世界のレジェンド ライガーが語る獣神激論(10)】獣神サンダー・ライガーが気になる話題やプロレス観を語る連載「獣神激論」は2年目に突入! 今回のテーマは6日(日本時間7日)に行われた殿堂入りセレモニー「WWEホール・オブ・フェイム」だ。2020年度に日本人レスラーとしてアントニオ猪木氏(78)、藤波辰爾(67)以来3人目の殿堂入りを果たした世界の獣神が、リモート出席した今年の式典を振り返る。

先日、WWEの「ホール・オブ・フェイム」式典に出席させていただきました。去年受賞したときに藤波さんが「あの雰囲気はぜひ会場に行って味わわなきゃダメだよ」って言ってくれてたんです。結局コロナで中止になってしまって、今回また呼んでもらったんですけど、米国に行くと2週間の隔離があるじゃないですか。そういうのも考えてリモートでのインタビューになったんですが…十分緊張したよ! 現場にいたら舞い上がって鼻血出してたと思う。

やっぱり相手がいてのプロレスだし、一人でできるものではないからね。今回一応僕がこの賞をいただきましたけど、現役のときに関わったレスラーみんなのおかげだと思ってる。エディ(ゲレロ)やクリス・べノワ、ディーン・マレンコ、(デビッド・フィンレーの親御さん(デイブ・フィンレー)、ブラック・タイガー…才能あふれる人たちが山ほどいて、その人たちと試合できたっていうのが一番ですよ。

中邑真輔とかKUSHIDA君とか、女子レスラーの方々からも「おめでとうございます」って連絡くれたりもしてね。特に真輔は「僕のアイドルです」って言ってくれてて、いやいや、君たちの方こそよっぽど僕のアイドルだよって思うし。KUSHIDA君も最近、NXTクルーザー級のベルトを取ったじゃないですか。リング上でライガーのポーズをマネてくれたり、みんながいろんな形で祝福してくれてるんだなってうれしくなりますよね。

KUSHIDA君のベルト奪取も、彼の実力的には全然おかしいことじゃないんですよ。でも生活環境から文化から何もかも違うところでコンディションを整えて、腐りもせず2年間を費やしてベルトを取ったのは、本当よく頑張ったと思う。

彼はプロレスが好きで真正面から取り組んでるよね。もっとうまくなりたい、強くなりたいっていうのが見えるから。好きこそものの上手なれって言葉を体現している感じじゃないかな。今のKUSHIDA君に後退はないし、前進しかない。僕も期待してるし、時代は彼らの時代なんだから、今度は僕がテレビの前で楽しませてもらうよ。

世界一の団体に日本人が何人もいるってことは、日本のレスラーが認められてる証し。期待通りの活躍を見せてくれてるのは頭が下がりますね。当然、将来的には彼らが殿堂入りに選ばれるだろうし、その時に僕は心から拍手を送りたいね。実は去年の式典に出られたら、真輔選手がプレゼンターをやってくれるって話もあったんだよね。確かに今年、実際の会場の空気を味わえなかったのが残念だけどさ…。彼らが受賞するときに「ぜひプレゼンターやらせてくれ」って今から名乗り上げとくよ。だから早く取ってくれって。よろしくお願いします(笑い)。

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