長崎駅周辺乗り継ぎ不便 交通結節機能の確立不可欠

JR長崎駅前県営バスターミナル再整備

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長崎駅周辺地区の整備イメージ(県の資料を一部加工)

 長崎市中心部の交通結節等検討会議(座長・平田研副知事)が昨年7月にまとめた基本計画は、県営バスターミナルの現在地での建て替えに加え、長崎駅前の国道上に動く歩道を備えた高架デッキを設けて、バスターミナルや路面電車乗り場への移動を支援する方針が盛り込まれている。
 昨年3月に完成した新たなJR長崎駅舎は、旧駅舎より約150メートル西側に移転。現行の路線バス停留所や路面電車乗り場の距離が遠くなり、乗り継ぎが不便になった。また、駅前には路線バスの停留所が分散しており、観光客に分かりにくいという声もあった。
 会議は国や県、市、県警関係者、交通事業者、経済関係者、学識経験者が委員を務め、2019年8月から計3回開催。「交流人口拡大や長期的な発展には、快適で利便性が高く、公共交通の利用促進につながる交通結節機能の確立が不可欠」として、長崎駅前や2バース化される長崎港松が枝埠頭(ふとう)周辺の鉄道、バス、路面電車の乗り継ぎの利便性向上などが検討された。

九州新幹線長崎ルートの開業を控え、整備が進むJR長崎駅前=長崎市

 基本計画では、現在の長崎駅前の高架前広場を撤去して国道202号上に新たに高架デッキを設置。動く歩道やエスカレーター、エレベーターも設置して歩行者を支援する。駅と高架デッキで結ぶ大黒町側にバスターミナルを再整備し、デッキ周辺に路線バスの停留所も集約する方針も示された。
 3回の会議で、委員から「駅前と大黒町側相互の連携をもって面的なにぎわいの創出ができるのではないか」という意見や、「高架デッキは整備後に維持管理費も生じる。需要を把握し、適切な規模で整備検討を進めてほしい」などの要望も出された。
 整備には「相当の期間を要する」として、新幹線開業時には長崎駅東口の駅前交通広場に仮のバス停を設置し、一定数の路線バスを引き込む案も提示。既存の歩道橋にエレベーターを設置し、路面電車乗り場のバリアフリー化を図る考えが示されている。
 このほか、JR長崎駅と長崎港ターミナル間の歩行者回遊ルートやバスルートの整備、長崎市江戸町の県庁舎跡地に長距離バスと市内周遊バスを乗り継ぐためのバスベイ整備検討の方針も明記された。