J1浦和のFW田中達也(28)が古巣相手に〝恩返し弾〟を披露した。
大分戦(25日、埼スタ)に後半24分から途中出場すると、2―2で迎えた同37分だった。左サイドからMF明本考浩(23)が供給したクロスのこぼれ球に反応。左足で押し込み、チームも3―2で勝利を収めた。
昨年までプレーした古巣相手に移籍後初得点をマーク。「本当に成長させてもらったクラブなので、感謝しかない。複雑だが、個人としては結果が求められていたと思うので、決められてよかった」と振り返った上で「自分のやるべきことを割り切ってやれるようになった。(埼スタは)やっぱり迫力あるし、この声援を背負って得点を決められて最高でした」と笑みを浮かべた。
移籍当時は、浦和のレジェンドで元日本代表FW田中達也(38=現J2新潟)と同姓同名で話題となった。背番号も「11」を継承したが、選手層の厚い浦和で出場機会に恵まれず、ここまでリーグ戦のスタメンは1試合のみ。悔しさをバネに、大事な場面で結果を残した。
ただ、満足はしていない。「走るってところは僕の特徴なので、誰にも負けないように走って、ゴールやアシストでチームに貢献したい」。レジェンド魂を受け継ぐ男がようやくスタートラインに立った。