2勝目オジエ「事故でラリーが終わってしまうのでは……」/WRC第3戦クロアチア デイ3後コメント

 2月25日、WRC世界ラリー選手権第3戦クロアチアはデイ3のSS17~20が行われ、7冠王者セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)が最終ステージでエルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)を再逆転し開幕戦モンテカルロ以来、今季2度目の総合優勝を飾った。そんな『クロアチア・ラリー』を終えた各陣営からドライバーコメントが発表されている。

■Mスポーツ・フォードWRT

●ガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合7位

「週末のほとんどはかなりポジティブだった。モンテの自分から、今の自分が好転したことを喜んでいる」

「それでもまだタイムを改善する余地はある。でも明らかに前進が見られるし、すべてがうまく行っているようだ」

「今日は総合6位を維持することにかなりの自信を持っていたから、午前中のテクニカルトラブルで順位が下がったことは残念だった。でも、全体としては僕は週末を本当に楽しんだし。僕のお気に入りのイベントのひとつである次回のポルトガルで自分たちに何ができるのか確かめるのが楽しみだよ」

ガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC) 2021年WRC第3戦クロアチア

●アドリアン・フルモー(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合5位

「僕たちの週末にとても満足している。唯一残念なのは、ラリーがもう終わってしまったことだ! クロアチアのロードは大きな挑戦だったが、僕はキロメートルごとにすべてを楽しんだ。あのステージでこのマシンをドライブすることに大きな喜びを感じた」

「週末の間、良いスピードを見せることができた。正直なところ、予想以上にポジティブなことが多くあった。ペースをだいぶ改善できたし、すべての目標を達成する以上のことができたよ」

「チームの全員に心からの感謝を伝えたい。また、Mスポーツとレッドブルがこの素晴らしいチャンスを与えてくれたこと、そして過去4年間にわたり僕をサポートしてくれたすべての人にとても感謝している」

アドリアン・フルモー(フォード・フィエスタWRC) 2021年WRC第3戦クロアチア

■ヒュンダイ・シェル・モビスWRT

●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合3位

「週末の間中、ベストを尽くそうとした。マシンの限界までハードにプッシュし続けたよ」

「パワーステージまで、僕たちは優勝をかけた熾烈な接戦を諦めなかった。残念ながら、僕はステージのジャンクションを行き過ぎてしまい、それで少なくとも3秒を失った。そのことがなくても充分なペースではなかったね」

「上位集団のペースは極めて近いものだった。僕たちは持てる力のすべてを注いだし、あのトリッキーなターマックのステージで、マシンの良い感触を掴むことができた」

「僕らはラリーを楽しんだし、マルティン(・ウィダグ/コドライバー)は素晴らしい仕事をした。今週はコドライバーたちにとっては簡単なものではなかったから、ポジティブな面を持ち帰らなければいけないね」

総合3位となったティエリー・ヌービル(左)とマルティン・ウィダグ(右)組

●オット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合4位

「このラリーに臨むにあたって、僕たちが予想したり期待していたパフォーマンスのレベルが出せなかった」

「僕はターマック(舗装路)ラリーを好むけれど、週末を通して安心するにはほど遠い状態だった。自然な感じがなかったんだ」

「僕たちに必要だった優れたパフォーマンスが欠けていた。僕にやるべき仕事があるのは明らかだ。でもその一方で、今週末のティエリー(・ヌービル)の仕事には励まされたよ」

オット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC) 2021年WRC第3戦クロアチア

●クレイグ・ブリーン(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合8位

「全体的に期待外れの週末だった。土曜日の朝、最初のステージからたった100メートルのところで起きたパンクの後で、ゲームオーバーになったようなものだ」

「あのトリッキーなステージで150パーセントの力を出すのは難しかった。マシンのなかでなんとかリラックスしようと試みたが、そうすることはできなかったね。そのなかでも時々良い感触があって、プッシュできるところがあった。(2番手タイムを記録した)パワーステージのようにね。でも全体的にはもっと必要だったんだ」

「そうは言っても、僕はラリーを楽しんだ。多くのことを学び、間違いなくたくさんの検討材料を得ることができたよ」

クレイグ・ブリーン(ヒュンダイi20クーペWRC) 2021年WRC第3戦クロアチア

■TOYOTA GAZOO Racing WRT

●セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合1位

「まるでジェットコースターのように、感情が大きく揺れ動いた週末だった。何よりも重要なのは、今朝のロードセクションでのアクシデントで、怪我をした人がいなかったことだし、僕にとってはそれが最大の気がかりだった」

「僕のラリーはそこで終わってしまうのではないかとさえ思ったが、クルマのダメージはそれほど大きくなく、競技を続けることができた。あれだけのことが起きたので、優勝できるとは思っていなかったけれど、皆さんが知っているように僕は決して諦めない男だし、最後まで戦い続けようとした」

「今週末、良い仕事をしていたエルフィン(・エバンス)には同情している。特に今朝の彼は強かった」

「しかし、我々もこの週末ペースは良かったのに、いくつか問題が起きその都度タイムを失った。チームのために今回もワン・ツーで表彰台に立つことができて、うれしく思うよ」

WRC初開催のクロアチアで初代ウイナーとなったセバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組

●エルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合2位

「最後のステージでラリーをリードしていながら、総合2位で終わるというのは望んでいた結果ではない」

「最後のステージでセブ(セバスチャン・オジエ)が本当に速かったのは事実だが、僕は最後のコーナーでミスをしてしまった。とても悔しいけど、決して悪くない結果だと思うし、チームにとっては非常に良いリザルトだ」

「チームはセブと僕のためにとても良い仕事をしてくれたし、今週末は素晴らしいクルマを用意してくれたんだ。最初から最後まで全力で戦い、ラリーを楽しむことができたよ」

エルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)  2021年WRC第3戦クロアチア

© 株式会社三栄