韓国メディアがプレミア〝SNSボイコット運動〟で孫興民を英雄視

トッテナムのFW孫興民(ロイター)

イングランド・プレミアリーグの〝SNSボイコット運動〟を受け、韓国では「FW孫興民(※ソン・フンミン=28、トッテナム)が英国を動かした」と盛り上がりを見せている。

サッカーのイングランド協会(FA)やプレミアリーグなどが24日、30日から5月3日の間はツイッターなどSNSの利用を中止すると発表した。欧州のサッカー界ではSNS上での人種差別や誹謗中傷が続出しており社会問題化。そこで、SNSの事業主体である各企業に対策の強化を求めるためボイコットという形を取ることになった。

こうした動きに関して、韓国メディアが孫を〝英雄視〟している。同国紙「世界日報」は「孫に触発されてイングランドのサッカー界が動き、ボイコット運動となった」と報道。孫は11日に行われたマンチェスター・ユナイテッド戦で反則を受けて相手のゴールが取り消されたが、不満を持った相手サポーターから批判が殺到。韓国の食文化を揶揄する罵詈雑言や、不法滞在のアジア人が違法DVDを道端で売ることを指して「DVDでも売ってろ」などと人種差別発言も数多く浴びせられた。

同紙は「アジア人に対する偏見が詰まった表現まで出て大きく議論になり、最終的にイングランドサッカー界がこのようなオンラインでの人種差別行為に対して対応に乗り出した」と指摘。孫が一大ムーブメントの中心になっているとして、韓国でこの問題への注目度が急速にアップしているのだ。

韓国では国内でもSNS上の誹謗中傷が社会問題となっており、孫の一件も絡んで関心が高いようだ。

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