長崎市有37施設が休館 28日から 観光関係者ら落胆

休館する長崎市有の観光施設

 新型コロナウイルス感染の第4波が急拡大しているとして、長崎市は26日、グラバー園(南山手町)や長崎原爆資料館(平野町)など37の市有施設を28日から5月11日まで休館すると発表した。同市内の観光施設や公共施設が大型連休中に休館するのは緊急事態宣言が発令された昨年に続き、2年連続。観光関係者らは人の流れを抑える感染対策に理解を示しつつ、「受け入れ準備を整えていたので残念」と落胆した。
 同市の田上富久市長は24日の会見で、人と人の接触を控える「非常事態行動」を取るよう市民に要請。市内観光施設の休館に向け、関係団体と調整していた。
 大型連休中は例年、多くの観光客でにぎわう出島(出島町)や長崎ペンギン水族館(宿町)なども軒並み休館。大浦天主堂(南山手町)は26日~5月15日休館する。長崎国際観光コンベンション協会(長崎市)の豊饒英之DMO推進本部長は「コロナ禍に対応した新たな観光プランを開発するなど資源磨きに力を入れてきたので、非常に残念」と肩を落とす。
 長崎市内の平和関連施設も多くが休館する。長崎原爆資料館の篠崎桂子館長は「感染を短期間で抑えるためには仕方がない。コロナが落ち着いたらまた足を運んでもらえるよう準備を進めたい」と前を向いた。国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館(平野町)も28日~5月11日に休館する。
 このほか、県美術館(出島町)と長崎歴史文化博物館(立山1丁目)は27日~5月11日、閉館時間をそれぞれ2時間早める。同美術館は午後6時(最終入館同5時半)、同博物館は同5時(同4時半)まで。
 また市民会館(魚の町)やブリックホール(茂里町)、チトセピアホール(千歳町)などの公共施設も28日~5月11日、臨時休館する。


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