「自分の子どもにとっていい学校」とはなにか 教育移住を実現するための一歩踏み込んだ情報収集のポイント

日本では新学期を迎え、新しい学年での授業に心躍らせる季節を迎えいることでしょう。インターナショナルスクールの新年次開始は9月のため、4月からの春期は学期の途中ですが、各校では積極的にプロモーションが行われる学校見学のハイシーズンでもあります。

あなたらしい「教育移住のカタチ」の探し方

コロナ禍を受けて、オンラインで学校説明会が頻繁に行われるようになり、とても便利になりました。入学金や授業料、立地、大学進学率、各種資格試験の合格率に至るまで、多くの情報を公開している学校もあり、ある程度の情報リテラシーがあれば、ジェネラルな情報は誰でも簡単に調べることができます。

しかし、実際に海外教育移住を積極的に考えている場合、もう一歩踏み込んでこれらの情報を見ていかなければなりません。一般的に「数値化できない情報」を自分から取りに行かないと、あなたらしい「教育移住のカタチ」は誰も見つけてくれないからです。

移住する予定の地域の、なるべく多くの学校の情報を集めたほうが有利は有利です。しかし、逆説的な言い方をすれば、世界中の学校を数多く比較検討しまくって、晴れて「インター校博士」になったところで、残念ながらお子さんがそのとき実際に入学できる学校は、基本的に1校です。

モチベーション管理の方法

教育移住を実現するためは「誰にとってもいい学校」と、「自分の子どもにとっていい学校」というものの着地点をはっきりと見いだして、前に進んでいく必要があります。あらかじめ子ども本人と親御さんの核となる「教育移住の軸」を定め、それに従って各校の情報を見極めることが大切です。常に頭の中を整理しながら、学校説明会に参加する必要があります。

さて、どうやれば、その自分らしい教育移住のスイッチがスッと入るのでしょうか。能動的に教育移住を推進していくモチベーションになるのは、単なる数字やスペックでないことだけは確かです。どちらかといえば一般的には「数値化できない情報」のほうが、あなたの教育移住を牽引し、スイッチを入れてくれるきっかけになるでしょう。

学校の校風や思想、その学校に通う学生たち、親御さんの表現やパフォーマンスを見て「これはすごい!」と思うものに出会い、激しく心動かされ、入学を決める動機になる、ということもあります。オンライン上でも、そういった運命の出会いはきっとあります。

輝く先輩たちの姿、頼れる先生の姿を実際に目にし、彼らに直接自分自身の言葉でコミュニケーションをとってみて初めて「この学校に自分が入ったらどうなるだろうか?」という思いを描き始め、胸躍るのだと思います。そうなればもうしめたものです。コロナ禍だろうが何だろうが、道はおのずとあなたの前に開けていきます。

お客様モードで情報を見ず、プロとつながろう

各校とも精一杯工夫を凝らして、学校の特色や施設のスペックなど、基本的には「誰にとってもいい面」を、わかりやすく強調したコンテンツを作っています。プロモーション用の映像は大変きれいに作られているので、観ていてとても楽しく、時間はあっという間です。ただ、そんな薄いコミットメントのお客様モードで、学校説明会をダラダラ視聴しておわり、というのではあまりにもあなたの時間がもったいないです。

各校の説明会の内容を次々と比較検討していくと、いったんはカオスに陥ります。(筆者もそうでした…)ある程度の数の学校を見た段階で「どの学校もとてもよさそうだけど、決め手に欠けるなぁ…」という思いに駆られるはずです。もし、自分軸の教育移住のカタチがまだうまく描けない場合、どうすればいいでしょうか。そんなときは「その道のプロ」に少し頼ることにしましょう。

学校選びのエキスパートが選ぶ「プラットフォーム」の活用がオススメです。きっとあなたの味方になってくれるでしょう。プラットフォーマーの用意した要件に従って、あなたの思考を整理していけば、きっと前に進めるはずです。飽きるほどバーチャル学校体験を経験しなくても、あなたらしい教育移住の第一歩はきっと見つかります。

BKKバーチャルスクールサミットの様子

今回、4月24日にFBライブ上で行われた「BKKバーチャルスクールサミット」を取材しました。

BKK Kids

このサミットでは、バンコク(BKK)のインター校事情に詳しい、プラットフォーマーのLadek氏が、インター校入学を考える保護者に代わってナビゲーター役を務め、実際の保護者向け学校説明会さながら学校から直接話を聞く機会が設けられています。20校の学校が参加し、担当者とLadek氏が対話する時間もあります。

オンラインなので出入り自由。学校の場所、カリキュラム、学費など、ジェネラルな情報が気になれば、すぐに比較検討もできます。(一部の学校では、学校のサミットに参加した結果として登録した家族にのみ、入場料や登録料などの割引を提供していました。(4月24日現在))

オンライン学校説明会を受けるときの保護者側のチェック項目

Ladekさんのリストに沿ってみていきましょう。とてもシンプルで骨太です。

OUR SCHOOL ADMISSIONS CHECKLIST

  • SHORT LIST YOUR SCHOOLS
    気になる学校を実際にリストアップしてみましょう。
  • VISITING THE SCHOOLS
    実際に学校を訪れる段取りをします。(バーチャル学校説明会を含む)そのときの記録はしっかり残しましょう。
  • ASK QUESTIONS
    質問する内容を考えましょう。とにかくここで逃げないことです。冒頭書いたとおり、教育移住は能動的に情報を取りにいってこそ初めて実現します。「誰にとってもいい学校」と、「自分の子どもにとっていい学校」の着地点をはっきりと見いだして、前に進んでいくためにも、必ず自分の言葉で質問を用意しましょう。
  • APPLY TO SEVERAL SCHOOLS
    いくつかの学校に、その自分の考えた質問をあてはめて考えていきます。学校HPのFAQにのっていることもあるでしょうし、学校体験のオンライン上で質問してヒントや答えを得るということもあるでしょう。(とにかく自分で建てた問い立てが解消するまで、食らいついていくのがポイントです。)

今回の説明会は、キンダーガーデンクラス(未就学児)向けの説明会だったので、ソフト面にかかわるトピック(心理的安全や創作にかかわること)は、Ladek氏が独自の切り口でまとめて、各校の取り組みを紹介していました。

今回行われた20校分の情報が収録された5時間弱のアーカイブも視聴できます。バンコクで、インター校を探している方は、Ladekさんのプラットフォームはとても参考になるので、ぜひ活用してください。

これまでの【海外×教育移住】は

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