アウトドア店×地産地消カフェ 新たな観光スポットに 旧青野ダム記念館が新装

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青野ダムや山並みが一望できる店内=三田市末

 青野ダム(千丈寺湖)の湖畔にある「青野ダム記念館」(兵庫県三田市末)が26日、アウトドア用品を販売する店舗と地産地消カフェに生まれ変わった。窓からは湖が一望でき、山々の新緑がまぶしい。関係者らは新たな観光スポットとなることに期待している。(土井秀人、小森有喜)

 大阪のバッグメーカー「UNBY(アンバイ)」が運営する。同社は東京や大阪、名古屋に店を構え、三田で7店舗目となる。6月からは本社も店舗内2階の事務所に移転させ、以前は本社にいた従業員も三田に移住するという。

 記念館は1987年に建てられた。2階建てで延べ床面積は約720平方メートル。青野ダムの役割や地域の歴史を伝えてきたが、利用者の減少などで昨年6月に閉館。市が施設を活用する事業者を公募していた。

 ロビーはガラス張りになっており、ダムや連なる山々が一望できる。店内には自社ブランド「AS2OV(アッソブ)」のバッグのほか、ランタンや調理器具、まきを入れる袋やたき火のサイドテーブルなど本格的なキャンプ用品も多数。普段使いできるアパレル商品や小物・雑貨類も豊富で、家族ぐるみで買い物を楽しめる。

 また、施設には地産地消レストランも。看板メニューはハンバーグ丼「UNBYボウル」(千円~)。野菜や米は地元の契約農家のものを使う。キャンプで使えるアルミ製の飯ごう「メスティン」に入れたセット(1800円~)もある。

 ダムに面したウッドデッキでUNBYボウルを食べるのもよし、ドリンクを買ってロビーでキャンプグッズを見ながら週末の予定を立てるもよし-。

 6月からは、水上で大きめのボードの上に立ってパドルでこぎ進む「SUP(サップ)」教室も開始予定で、レンタサイクルも始めるという。UNBY社長の冨士松大智さん(51)は「アウトドア用品店としては最高のロケーション。アウトドアスポーツやグッズを体験しながら、買い物もできる場にしたい」と話している。

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の発令で、青野ダム周辺の駐車場は25日から閉鎖されているが、店の駐車場(2カ所)は通常通り使用できる。

 UNBY GENERAL GOODS STORE TEL079.550.9033

■運営する大阪のバッグメーカー 「UNBY」が三田に移転

 UNBYは、バッグブランド「マスターピース」を立ち上げた冨士松さんが独立し、2013年に設立。「ええ塩梅(あんばい)」から取った名の通り、高い機能性とデザインをバランスよく実現した製品を生み出している。

 本社移転について、冨士松さんは7~8年前から検討していたという。「インターネットが発達し、企画やデザイン、経理はどこにいてもできるようになった」

 大阪府能勢町や兵庫県猪名川町などでも物件を探すも、なかなか条件に合うものが見つからず。そんな中、青野ダム記念館を見て「これだ」と思った。自然が豊かで建物もほぼそのまま活用でき、大阪から1時間以内で着く。冨士松さんは、気軽に立ち寄れる店を理想にしているといい、「休日の家族が午後から思い立ってふらりと来られる場所」を目指す。

 冨士松さんは自宅が宝塚のため車で通うが、従業員のうち6人は三田市に移住する。大阪から移住する営業統括の米島瞬さん(33)は「コロナ禍で会議も商談もオンライン中心になっているので、仕事内容はそう変わらない」と歓迎。「デザインや企画のアイデアに生かす情報もネットで収集できるし、自然豊かな三田の環境で発想の幅がさらに広がると思う」と話している。

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