GPDA理事ラッセル、バルセロナのシケイン除去を提案「ターン1に向けて大きなスリップストリームが続くはず」

 最近GPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)の理事に任命されたウイリアムズのジョージ・ラッセルは、バルセロナ-カタロニア・サーキットの最終コーナー前のシケインを取り除くことが、同コースでのレース内容の改善に大きく役立つと考えている。

 23歳のラッセルは先月、元ハースのロマン・グロージャンの後任としてGPDAの理事となった。GPDAは競技における安全性だけでなく、コースにおけるショーの改善においてもF1を支援している。

 ラッセルは同僚のドライバーたちを代表し、GPDAの役割を通してF1におけるより良いレースを推進していくことを喜ばしく思っている。

「良いレースはさらに多くのファンを引きつける」とラッセルは『RaceFans』に語った。

「そうすれば最高のF1を見せることができる」

「正直なところ、全体的には、レースは過去20年くらいは十分に良いものではなかった。十分な純粋さがなかったかもしれない」

「良いレースだと思うのは、マシン間でタイヤ性能の大きな差がある時だ。そうでなければオーバーテイクや競い合いをすることはできない」

「F1やピレリに対して、ほとんどターゲットレターのような提案を進める方法を見つけようとしているところだ。僕たちがマシンに必要としていること、タイヤに必要としていること、そして良いレースを推進するためにサーキットに必要としていることはこれなんだということを伝えるものだ」

2021年F1第2戦エミリア・ロマーニャGP ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)

 そしてバルセロナでのエンターテインメントを後押しすることに関してラッセルは、カタロニア・サーキットの最終コーナーのターン16前にあるシケインをなくすことで、ファンたちは払ったお金以上のものを見ることができるだろうと考えている。

「あのサーキットはかなり内容に乏しいレースを提供している。あそこでのレースはいつも冴えないものになる」とラッセルは主張した。

「全体として、もしサーキットが最後の2コーナーを15年前の状態である高速コーナーに戻したら、実際のところわずかでも接近できるし、ストレートに高速で入ることができると僕たちは考えている。ターン1に向けて大きなスリップストリーム効果がずっと続くだろう」

「ファンは、マシンがはるかに速いスピードを出すところを見ることができる。ドライバーは、信じられないくらいの高速コーナーを回ることができる。これはエキサイティングだよ。そうなればウイン・ウインだ。退屈なサーキットにとっても簡単な改修ですむ」

 しかしながら、サーキットの構成を変更するプロセスはラッセルが提案しているほど単純ではない。いかなる変更も、FIAによる新たな検査と認証が必要になるのだ。

「これは『よし、サーキットを変えて元に戻そう』というほど簡単なことではない。でもこれは来年の時点で実行できる可能性があることだ」

2020年F1第6戦スペインGP スタートシーン

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