キノコホテルがジュリエッタ霧島(電気ベース)の無期限休職を発表

キノコホテルの電気ベースを務めるジュリエッタ霧島が、長年の蓄積疲労による頚椎症性神経根症の発症により、5月末をもって無期限休職に入ることが発表された。

治療しながら活動中であることは今年2月末にバンド公式サイトにて明かされていたが、本格的な休養が必要であるとの判断により今回の決定に至ったという。

5月8日に新宿ロフトにて開催されるイベント『サロン・ド・キノコ 〜怨念晴ラスメントナイト』が休職前最後のステージとなり、5月14日には新宿ロフトプラスワンにてキノコホテル4人によるトークイベント『第二回緊急キノコ会議2021』が開催される。

なお、6月に行なわれるキノコホテル実演会(ライブ)は臨時従業員のパトリシア帯広が電気ベースを務め、7月以降は新たな従業員を迎えて活動を継続していくとのこと。

治療のかたわら無事録り切ったという最新音源は、キノコホテルにとって8枚目のアルバムとなり今夏発売の予定。

ジュリエッタ霧島からのご挨拶

私ジュリエッタ霧島は、キノコホテルでの活動を5月末をもって休養に入らせて頂くこととなりました。

元々長年の肩の不調は多少あったのですが、昨年末あたりに左肩に激痛が走った事が決定打となり、突発的な痛みが断続的に起こるようになってしまいました。

それ以降は治療を受けつつできるだけ無理のない範囲をご相談しながら活動して参りましたが、症状はなかなか改善せず、自分が足を引っ張ってしまうのではないかという自責の念やフルパワーでのベースプレイをお届けできない歯痒さや申し訳無さがどんどん大きくなっていきました。

症状が発生した当初より支配人にご相談させて頂いておりましたが、私の心情や性格に寄り添い全力で受け止めてくださいました。大変なご面倒をお掛けしているにも関わらず私の事を労りながら最善の道を模索してくださった事、本当に感謝してもしきれません。ケメさん、ナターシャさんからも沢山のお気遣いやお力添えを頂き、ひとつひとつが心に沁み入りました。

なによりも御三方に迷惑をかけてしまうことがとても心苦しく腐心いたしましたが、音楽家である前にまず一人の人間として責任を持って自分の身体と向き合う事が必要なのではないかという考えに至り、この度の決断をさせて頂いた次第です。

2012年の12月よりキノコホテルの電気ベース奏者として8年を越え活動して参りました。キノコホテルという他に類を見ない素晴らしいグループの従業員であることに大きな誇りがあり、そこで演奏できる事の幸せを常に噛み締めていました。実演会での光景はこれまでもこれからも、私にとっての最高の心の支えです。

永きにわたり応援して頂いた胞子の皆様、及び関係者の皆様には言い尽くせないほどの感謝を感じております。

最後になりますが、また100%のパフォーマンスができるようしっかり身体と向き合うための決断として、勝手ながらどうかご理解頂けますよう何卒宜しくお願い申し上げます。

──ジュリエッタ霧島

マリアンヌ東雲によるコメント

昨年の12月にジュリエッタから不調を打ち明けられて以降、いつまで続けられそうか、そしてファンの皆様にどういったタイミングでどうお伝えすれば良いかを二人で何度も話し合ってまいりました。

本当はすぐにお休みをさせてあげなくてはならなかったのですが、ベーシストとしても一人の人間としても、まさに私の右腕として支え続けてくれた彼女の存在はあまりに大きく、正直私自身気持ちの整理が中々付きませんでした。この数ヶ月間は、これまでの音楽人生において未だかつて感じた事のない喪失感の中で今後の事を必死で考える日々でございました。

私の無理を聞いて、治療しながら頑張ってくれた彼女には心からの感謝を伝えたいと思います。

昨年入社したナターシャ浦安とのアンサンブルも日に日に向上し、バンドが更なる成長を遂げようとしているこのタイミングでの休養となり、落胆されてしまう方も多い事でしょう。

今のご時世で、最新形のキノコホテルを観に行くことも叶わずモヤモヤしている方も多くいらっしゃるかと思います。

しかし最も悔しさ、無念さを感じているのはジュリエッタ本人に他なりません。

我々キノコホテルといたしましては、8年という長きに渡り心血を注ぎ続けてくれた彼女にまずはゆっくり休んでもらい、1日も早く本来の生活を取り戻してもらう事を何よりも願っております。

真面目で責任感が人一倍強い彼女の事ですから、我々やファンの皆様を待たせてしまう状況、早く戻らねばというプレッシャーが重荷になってしまうのではという懸念、そして本人の希望もあり明確な期限を設けず休養してもらう事になりました。

そのため、必ず戻って来るというお約束をする事は残念ながら出来ません。

しかし私は、いつかまたジュリエッタと共にステージに立てる日を心の何処かで夢見ながら、彼女との出会いを与えてくれたキノコホテルというグループを大切に守って行く決意を新たにしております。

それが、私なりの彼女へのエールであると考えております。

キノコホテルは、これまでと変わらず歩みを続けてまいります。

これまでジュリエッタ霧島に暖かいご声援を下さった皆様、本当に有難うございました。

このような発表をする事になり誠に心苦しいですが、どうかご理解ください。

何卒宜しくお願い申し上げます。

──キノコホテル支配人 マリアンヌ東雲

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