さだまさしさん「ああ、良い街に生まれたな」 長崎開港450周年記念式典

田上市長との対談で、長崎港の魅力を語るさださん

 坂、夜景、音、祭り…。長崎開港450周年記念式典のトークイベントでは、長崎市出身のシンガー・ソングライター、さだまさしさんが多彩な視点で長崎港の魅力を紹介した。子どもの頃から港のある街並みに親しむさださん。「今でも坂を上り、港をぱっと見下ろした瞬間に『ああ、良い街に生まれたな』と思う」と古里への思いを語った。
 式典第2部で、田上富久市長と約1時間にわたり対談した。田上市長は国内有数の国際クルーズ船の寄港地となった長崎港について、各国の船長が「世界でもこんなに良い港はない」と評価しているエピソードを紹介。さださんはすり鉢状の斜面地が長崎港を囲む独特の地形を挙げ、「狭い入り江が世界につながっているロマンチックな地形」と表現した。
 話題は新型コロナウイルス禍のため2年連続で奉納踊りが中止される「長崎くんち」や、街のあちこちで聞こえる汽笛や教会の鐘の音、夜景など多方面に及んだ。最後にさださんはライブ配信動画を通じ、全国の視聴者らに向けて「長崎は何度も訪れるとすばらしい発見がある。(歴史的に)よそから来た人が長崎を大きく変えてくれた側面もあった。ぜひ力も貸してほしい。良い街に発展していくよう応援団として長崎を歌っていきたい」と締めくくった。


© 株式会社長崎新聞社