長崎市内 聖火リレー 公道中止で調整 「水辺の森」無観客案

 5月7、8両日に長崎県内で行われる東京五輪の聖火リレーに関し、長崎市を中心に新型コロナウイルスの感染が急増しているため、同市では聖火ランナーの公道走行を取りやめる方向で関係機関が調整していることが27日、分かった。30日の県実行委員会で承認されれば、大会組織委員会に報告する。
 同市では今月に入り感染者が急増し、県は飲食店などに営業時間短縮を要請。市も聖火リレー当日を含む5月11日まで、人との接触を避ける「非常事態行動」を市民に呼び掛けた。公道を聖火ランナーが走ることで、沿道に市民が密集することを懸念して取りやめの検討に入った。
 関係者によると、公道の代替地として同市のゴール地点の水辺の森公園内を無観客でランナーが走る案が浮上。県庁南側岸壁から同公園まで「遣唐使船」を運航する海上聖火リレーは予定通り実施の方向という。ただ平和都市・長崎として、当初のスタート地点の平和公園での実施の可能性も含めて調整が進められている。

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