京大立て看板禁止、職員組合が提訴 表現の自由巡り「条例は対象不明確、過度な規制」

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学生の立て看板も含めて自由に設置できる状況の回復を訴える原告や弁護士ら(28日、京都市中京区・京都弁護士会館)

 京都市の屋外広告物条例を根拠に京都大(京都市左京区)がキャンパス周辺での立て看板の設置を禁じたことを巡り、同条例は表現の自由を定めた憲法に違反するなどとして、京大職員組合が28日、京大と市を相手取り、慰謝料など550万円の支払いを求める訴えを京都地裁に起こした。

 訴状によると、同組合は遅くとも1960年にはキャンパス内外に立て看板を設置してきたが、2018年5月と20年6月、道路に面した京大敷地に設置した組合の活動内容を紹介する看板を京大に撤去された。

 組合側は、同条例は規制の対象が不明確で、合憲的な範囲を超えて過度に広範に規制していると指摘。条例に基づく行政指導は表現行為を不当に制限し違憲だと主張する。行政指導をきっかけに制定したとされる京大の立て看板規制も同様に違憲で、組合の立て看板を合理的理由なく撤去したのは不当労働行為にあたり、誠実な交渉や説明も行われなかったと訴えている。

 提訴後、原告側が会見し、「損害賠償請求のかたちをとっているが、京大周辺で長年根付いた立て看板の文化をどのように考えるのかを問いたい」と述べた。

 京大と京都市は「訴状が届いておらず、コメントできない」としている。