昭和の銭湯建築 飛騨神岡・高泉浴場

©株式会社ライトアップ

ノーベル賞を生み出した地にあったレトロ銭湯

お国が変われば、銭湯の様式も異なる。
それはこれまで紹介してきた銭湯の絵を見れば一目瞭然。
東京で主流の宮造りも他の地域では逆に珍しくなったりもする。

では、飛騨の山が美しい岐阜県はどうなのか、というとご覧のように立派な洋館造りである。この銭湯は高泉浴場という銭湯で、ノーベル賞で一躍話題になったカミオカンデ、スーパーカミオカンデなどの施設がある飛騨市神岡町にあった銭湯だ。
あったといったのは、残念ながらすでに廃業しているから。
町田さんいわく、20年以上前に店を閉めてしまったらしい。

建築は昭和初期のころで、ドイツ表現風様式のモダンなデザインとなっている。
洋館風に「ゆ」ののれんのミスマッチがなんだか面白い。
ちなみに、町田さんによれば2階は洋裁教室として利用されていたという。

江戸の銭湯は2階が武士のサロンのようになっていたが、高泉浴場の場合はさながら奥様方のサロンのようだったのかもしれない。
お国が違えば様式も異なる銭湯だが、庶民が浮世の垢を流す交流の場、という要素は全国共通、全時代共通だ。

関連記事はこちらから

町田画伯がレトロな銭湯の建築美を絵で再現

昭和の銭湯建築 帯広・櫻湯

江戸の銭湯文化がジオラマで蘇った!

ゴールデン横丁の仲間たち | 町田 忍(まちだ しのぶ)