【東京五輪】「丸川五輪相VS小池都知事」で囁かれる〝中止の布石説〟

小池氏(左)と丸川氏

中止の〝Xデー〟が近づいているのか。新型コロナウイルスの猛威は終息する様子がなく、今夏の東京五輪がいよいよピンチだ。東京都の新規感染者は29日に1027人となり、3か月ぶりに1000人の大台を突破。大阪では1日あたりの死者数が過去最多の44人に上るなど、国民からは五輪開催を疑問視する声がさらに強まっている。

一方で、28日に開かれた政府と大会組織委員会、東京都、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)による5者協議では、IOCのトーマス・バッハ会長(67)が「粘り強さ、逆境でへこたれない精神」と日本人を称えつつ「今回も乗り越えることが可能」と相変わらず前向きな姿勢を崩さなかった。

そんな中、大会関係者の間で波紋を広げたのが丸川珠代五輪相(50)の直近の言動だ。東京都の小池百合子知事(68)に対して「開催当事者として(五輪開催時の医療体制を)そろそろ示していただきたい」と27日の会見で苦言。翌日に5者協議を控えるタイミングで、わざわざ開催が危ぶまれるような発言をしたことで「ついに始まった。中止を見据えた布石を打っている」(ある大会関係者)との臆測を呼んでいる。

表面上は「開催」で足並みを揃えつつも、当事者間で微妙な〝すきま風〟が吹き始めた東京五輪。開幕まで3か月を切っても、気運は一向に盛り上がらないままだ。

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