公開延期「くれなずめ」 松居監督「生きててもらえれば絶対に作品は届ける」 生配信イベント

新型コロナウィルスの影響を受けて公開延期となった映画「くれなずめ」の、生配信トークイベント「公開初日だった記念!みんなでくれなずもうぜ。」が、公開予定日だった4月29日に実施され、「くれなずめ」に出演する成田凌、高良健吾、若葉竜也、浜野謙太、藤原季節、目次立樹と、松居大悟監督が登場した。

公開延期となったことへの今の気持ちを聞かれた松居監督は、「悔しい、悔しい!です」「悲しいけど、今日集まってくれて嬉しいし」と複雑な感情を吐露。しかし公開延期が決まったタイミングで、本作のメールグループを通して松居監督からキャストたちに公開延期を知らせた際に、「これが良い方向に転がります」「たくさんの人たちに見てもらえると思います」とみんなから言われて感動したことを告白。だが、「最初の数通だけだったよね(笑)」とすぐに脱線したことを高良が明かし、笑いを誘った。

印象深いシーンについて質問を受けた成田は、「成人してからのカラオケのシーンかな。あの日1日がすごく大変だったんですが、(藤原)季節がずっと踊っていてくれて。テクノを流して、すごく踊ってくれてました」と振り返った。また、赤フン(赤いふんどし)姿で踊るシーンについては、成田が「すごい幸せだったよね」と語る一方で、それを聞いた若葉は「俺はもう“赤フン”は着たくないなあ(笑)」と撮影を思い起こしていた。

最後に、主演の成田が「悔しいし、悲しいけど、本当はこうだった、ああだった、というのは人生よくある話で」でもこの公開延期が「良いほうに必ず転びます」「いろんな想いがあるっていうのは(『くれなずめ』を)観てくれたら分かると思う」と語り、松居監督は「生きててもらえれば絶対に作品は届けるので。それまで健やかにお過ごしください」とメッセージを贈った。

「くれなずめ」は、松居大悟が自身の実体験をモチーフに書いたオリジナルの舞台劇を、自ら監督を務めて映画化した作品。友人の結婚式で久々に集まった高校時代の旧友たちの、披露宴から二次会までの狭間(はざま)の時間を描く。タイトルは「暮れなずむ」を命令形にした造語で、日が暮れそうでなかなか暮れないでいる状態、前へ進もうとしても障害があってうまく進めないでいる状態を形容している。主人公の吉尾を成田凌が演じるほか、高良健吾、若葉竜也、浜野謙太、藤原季節、目次立樹らが出演する。

【作品情報】
くれなずめ
近日公開
配給:東京テアトル
(C)2020「くれなずめ」製作委員会

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