2021年4月23日に晴れて発売となったホンダ 新型ヴェゼル。ご存知の通り大ヒットした初代モデルとあって、大注目を集めている。事実3月からスタートした予約販売では約1万9000台を受注するほどの好調ぶりである。だが販売の内訳を見てみると、当初ホンダが予定していた人気グレードではなく、最上級グレードが人気を集めているという。果たしてその理由とはなにか?
新型ヴェゼルのメインはハイブリッド!
ホンダ 新型ヴェゼルは、1.5リッターガソリンと、e:HEV(イーエイチイーブイ)と名付けられたハイブリッドモデルの2つのパワートレインをラインアップする。
グレード構成としては、ガソリンモデルのG(227万9200円)、ハイブリッドモデルはe:HEV Xとe:HEV Z(289万8500円)、そして最上級グレードのe:HEV PLaY(311万8500円)と全4つを用意している。
※価格は全てFFモデル。最上級グレードのe:HEV PLaYはFFモデルのみのラインアップし、その他のグレードはFFと4WDを選択できる
最上級グレードが絶好調! 本来はe:HEV Zが一番売れる予定だった
グレード構成からも分かる通り、新型ヴェゼルはハイブリッドモデルがメインとなっており、もっといえばホンダは量販モデルをe:HEV Zと考えていたという。
というのもe:HEV Z以上のグレードは後席用のエアコン吹き出し口やシーケンシャルウィンカー(流れるウィンカー)、そして18インチアルミホイールなど、新型ヴェゼルにおいてもっとも魅力的な装備を標準としているからだ。
最上級グレードのe:HEV PLaYはZの装備に加え、9インチコネクテッドナビやパノラマガラスルーフなど、より特別感のあるグレードである。だからこそ、ホンダ自身e:HEV Zを訴求グレードとして捉えていたのだった。
>>
Zに欲しいオプションをつければ最上級グレードと値段が同じに!
だが都内近郊のホンダディーラーによれば予想に反し、最上級グレードのe:HEV PLaYが好調だという。今注文を入れたとしても納車は年内ギリギリというほどなのだ。ちなみにその他のグレードであれば、タイミングさえ合致すれば9月より前に納車が可能というケースもある。
そのワケをディーラーマンに聞くと「e:HEV Zと最上級グレードのPLayの価格差は約40万円。仮にZを選んでコネクテッドナビやマットなどオプションを選択するとその価格差は数万円に縮むケースが多い。そのため“せっかくならば!”とPLaYを選ぶお客様が多い」と語る。
確かに9インチコネクテッドナビはETC2.0とセットで20万円と、それだけで40万円の価格差は半額に。そしてPLaY専用の明るい内装色などと装備内容を考えると、たしかにお客さんの判断は自然かもしれない。
その一方で、「いくらオプション全部載せといっても車両価格だけで329万円は高い!」という方も多いそうだ。それだけに今後はナビやパノラマルーフガラスルーフをセットにした特別仕様車の設定に期待したい。
今、本気で新型ヴェゼルを検討している方は、このGWにぜひディーラーへ! 早い納車が希望ならば、それがもっとも得策だ!
【筆者:MOTA編集部 木村 剛大】