「大阪の死者が多すぎる」 警鐘を鳴らす専門家が明かした2つの新型コロナ打開策

新型コロナワクチンの接種は進むのか(ロイター)

再び増加傾向だ。東京都は29日、新型コロナウイルス感染者が新たに1027人報告されたと発表した。1000人を超えるのは1065人だった1月28日以来、約3か月ぶり。直近7日間で平均した1日当たりの感染者数は782・1人に増加し、前週比は114・3%となった。

都内の感染者数は昨年12月31日に初めて1000人を超え、今年1月7日には最多の2520人に上った。翌8日から都内などを対象とした2度目の緊急事態宣言期間に入っても、1月中は1000人を超える日が相次いだ。2月から3月上旬にかけて減少したが、宣言解除前の3月中旬から再び増加傾向となり、まん延防止等重点措置を経て4月25日から3回目の宣言期間に入った。

また大阪府は29日、1172人が新型コロナウイルスに感染し、40代~100歳以上の男女44人が死亡したと発表。府内で1日に確認された死者数としては、1月27日の23人を上回り過去最多となった。

防災・危機管理アドバイザーであり医学博士の古本尚樹氏は「まさに感染爆発。特に大阪の死者が多すぎる」と警鐘を鳴らす。

そのうえで今後の対策として「ワクチンの接種を感染者の多い地域で重点的に行うべき。ネットや電話で予約が取れないという問題もあるが、マイナンバーを使って予約なしでも住民情報の確認が取れて、より多くの人が接種できるような仕組みを作ることも大切ではないでしょうか」と指摘した。

具体的には「大阪などで出た重症患者を島根県などの他県の感染者や重症患者が少ない病院で受け入れられるよう、ドクターヘリなどを使った広域搬送のシステムを作るべき。感染者が少ない地域の病院ではスタッフの数も確保できると思う」と提案している。

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