ホンダF1田辺TD会見:メルセデスとの接戦に手応え。アルファタウリも「高い戦闘力を発揮できるのでは」と期待

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 今週末の第3戦ポルトガルGPの舞台となるアルガルベ・サーキットは、低速から中高速コーナーまで満遍なく配置され、一方でエンジン全開率が70%以上という点で、パワーサーキットの性格も併せ持つ。初開催だった昨年はメルセデスにまったく太刀打ちできなかったレッドブル・ホンダだが、今季の彼らは開幕2戦でメルセデスと互角以上の戦いを繰り広げている。

 それだけにホンダF1の田辺豊治テクニカルディレクターは、「レッドブルだけでなくアルファタウリも、高い戦闘力を発揮できるのではないか」と、今週末の展開に手応えを感じているようだった。一方で電気系のトラブルが繰り返されているのは不安材料だが、「それも今回はきっちりまとめていきたい」と語っていた。

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──まずは開幕2戦を振り返ってください。

田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):ここまでの2戦、王者メルセデスといい戦いをしてこれた。今週末、実際にどんな走りができるかは金曜日以降走ってみないとわかりませんが、レッドブルだけでなくアルファタウリも高い戦闘力を発揮できるのではないかと。一方でここまでいろいろなドラマもありました。そのあたりも今回はきっちりまとめて、やっていきたいと思っています。

2021年F1第2戦エミリア・ロマーニャGP スタート直後に順位を争うマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)

──アルガルベ・サーキットは大きなアップダウンが特徴ですが、パワーユニットにも何らかの影響はありますか?

田辺TD:特にないですね。上りであえぐとか、そういうこともないですし。

──第3期の頃はスパ・フランコルシャンのオー・ルージュの激しい縦Gで、オイルが偏ることもありましたが。

田辺TD:若干はそういう現象は見られるでしょうね。ただ特別に何か対策が必要とか、そんなことはありません。

──全開率の高さなど、パワーユニット(PU)的にチャレンジングなコースですか?

田辺TD:特にそういうわけではありません。ただコースの後半に向けて、エネルギーマネージメントが通常とは若干違います。使い方が大きく変わるレベルではありませんが。

──最終コーナーからの全開時間はかなり長そうです。

田辺TD:若干違うというのはそこですね。スタートから普段より多めに(回生エネルギーを)使って、最後の低速区間でチャージして、最終の全開区間で使い切る。そういうバランスのラップになりますね。最初の全開領域で使い切ると、最後に足りなくなる恐れがあります。

2021年F1第2戦エミリア・ロマーニャGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)

■路面状況は1年前と変化。前回率は未知

──去年の舗装したて状態の路面が、1年経ってどれだけこなれてるのかというのはパワーユニット的にも重要な部分だと思いますが、そこは初日に実際に走ってみないと確認できない?

田辺TD:そうですね。今年の車をベースに、舗装してから1年経ったことで全開率がどれくらい変わったのか、ある程度の予想値を入れて持ってきています。でもあくまで、実際に走ってみないとわからないです。

──初日は雨の予想でしたね。

田辺TD:その後好転して、晴れ時々曇りという感じになりそうです。

──イモラでの角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)選手のクラッシュがパワーユニットにどれほどのダメージを与えたのか、その後どこまでわかりましたか。

田辺TD:まだ調査中です。報告することが出てきたら、お伝えします。

──導入の方向で話が進んでいる(※インタビュー時点)スプリント予選ですが、田辺さんはどんな受け止め方をしていますか。

田辺TD:まだ正式に決まっていない状態でもあり、チームとこれから話をしよう、詳細を練っていこうという段階です。F1として、何か魅力的な方策を打ち出そうということなんでしょうね。

──田辺さん個人は、総論としては賛成ですか。

田辺TD:そうですねえ。長年親しんだフリー走行〜予選〜レースの形が崩れるわけですしね。実際にやってみて、レースとしてありなのか、見ていく感じですね。まだフォーマットが確定してないので、年間3基のなかでいかに使い方を工夫していくか、サーキット特性にもよるわけですし、そのあたりの最適化は今後詰めていきたいと思います。

2021年F1第3戦ポルトガルGP 2021年F1第3戦ポルトガルGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2021年F1第3戦ポルトガルGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
2021年F1第3戦ポルトガルGP 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)