近藤真彦に選挙出馬オファー ジャニーズ時代に掟破り「街頭演説」の過去

舘信秀氏の街頭演説会に駆け付けた近藤真彦。隣は鈴木亜久里氏

ついに〝愚か者長男〟が去る。ジャニーズ事務所は4月30日、40年以上在籍した近藤真彦(56)の退所を発表した。昨年11月、「週刊文春」に30代の会社経営の女性Aさんとの5年に及ぶ不倫関係を報じられ、芸能活動と自身のレーシングチームの監督活動を自粛。その後、謝罪会見を行うことなく〝逃亡退所〟という結末になった。だが、捨てる神あれば拾う神あり。近藤に何と永田町が熱視線を送っているという。

この日、同事務所は「弊社所属タレント近藤真彦は、本日、2021年4月30日をもちまして、ジャニーズ事務所を退所し、新たな道へと進みますことをご報告申し上げます」とし、感謝の言葉を発表した。退所については近藤自ら「これからの人生、自分の責任において芸能とレースの道を歩んでいきたい」という申し出があり、同事務所としてはその思いを尊重したという。

近藤は80年代から「スニーカーぶる~す」「ギンギラギンにさりげなく」「愚か者」などヒット曲を連発したほか、俳優・タレントとしても人気は抜群で、長年ジャニーズを支えてきた功労者なのは言うまでもない。だが、昨年11月の不倫報道で芸能やレースを含むすべての活動を自粛することになった。

「退所でけじめをつけたつもりかもしれませんが、不倫の釈明もしないまま。矢面に立ちたくないから逃げたということと一緒。本人はどうかわかりませんが、芸能界的にはあまりいい辞め方とは言われないでしょう。誰も引き留める人もいなかったようだし〝逃亡退所〟ですよ」とは芸能関係者。

今後、近藤の芸能活動は、自身が代表を務めるレーシングチームの会社「ケイエムカンパニー」がサポートし、レース活動も従来通り行うという。

大きな後ろ盾を失い、先が見通せない近藤だが、意外な人生が待っているかもしれない。実は、〝ジャニーズ初の国会議員〟として、白羽の矢が立っているのだ。

永田町関係者は「マッチはモータースポーツや自動車産業の振興に尽力してきた。自民党ではモータースポーツに造詣が深い議員を中心に親交が深く、亡くなった中川昭一さんとは誕生日(7月19日)が同じだった縁から昵懇の仲でした。マッチには国会議員となって、旗振り役を努めてもらいたいという思いが長年あるんです」と話す。

2010年の参院選にみんなの党からモータースポーツ界の大御所で知られるトムス会長の舘信秀氏が立候補した際には、近藤は応援団の一員に加わったこともある。

「政治のことはわからないけど、レース界を代表する人が落選したらシャレにならない」と街頭演説で応援に駆け付けたほど。芸能界でしかもジャニーズ所属の近藤が政治の話に触れるのはタブーのハズだったが、大先輩である舘氏への義理と、モータースポーツにかける情熱に当時、事務所も認めざるを得なかったといわれた。

ちなみにこの時の参院選で自民党から比例区で当選したのが三原じゅん子厚労副大臣。近藤とは「3年B組金八先生」で共演していただけでなく、三原氏もカーレーサーとして活動していた縁がある。三原氏は議員当選後、モータースポーツ振興議員連盟で舵取り役を務めている。

政界転身となれば、当然一定の資金力は必要だが、近藤はその点も心配はない。

「近藤のレースチームには日本の一流メーカーがスポンサーとしてついている。これだけの企業を集めたのは、本当に近藤の実力。営業マンとしては超一流といわれています」(制作会社関係社)

芸能活動自粛期間もスポンサーが離れることがなかったあたりは近藤の営業力のたまものだろう。前出の永田町関係者が言う。

「退所理由が不倫だったことで、選挙の時にはマイナスに働くため、今年の衆院選ですぐとはいかないでしょうし、本人も断るでしょうが、来年の参院選なら十分ありえる」

近い将来〝近藤先生〟と呼ばれる日が来るかもしれない。

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