井岡一翔のドーピング疑惑問題 対戦相手の田中恒成陣営が対応遅いJBCに質問状

田中恒成(右)は井岡戦の「被害者」なのか…

ボクシングWBO世界スーパーフライ級王者の井岡一翔(32=Ambition)が昨年大みそかの試後のドーピング検査で禁止薬物が検出されていた問題で、対戦相手の元世界3階級制覇王者の田中恒成(25)が所属する畑中ジムは1日、日本ボクシングコミッション(JBC)の長岡勤コミッショナーに内容証明で質問状を送付したことを明らかにした。

畑中清詞会長は「2020年大みそかのタイトルマッチにおける井岡選手のドーピング問題に関して、JBCに対して大変疑念を持っています。よって4月30日付でJBCコミッショナー宛に質問状を内容証明書で送付いたしました。GW(ゴールデンウイーク)明けには返答がくることを信じております」とコメントを発表した。

畑中会長は本紙の取材に「ノーコメント。だから内容証明で書面で送ったんでね。何か動きがあればその時にしっかり説明しますので」とだけ語ったが、業を煮やしたといったところだろう。

現在、倫理委員会を設置して同問題の調査、審議を行っているとするJBCだが、井岡サイドとのやり取りも紛糾し、決着が長引いている。ただ、ドーピングに関する事案なら対戦相手の田中陣営にも大きく関わる問題。さらにJBCが試合から4か月経過するまで状況を説明しなかったことで、不満が高まるのも当然だ。

今回の問題は日本ボクシング界の外にも波紋が広がり続けているだけに、JBCには早期説明が求められる。

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