未来の五輪は複数都市開催!? カナダ公共放送局「IOCは想像力豊かになるべき」

五輪の未来は明るいのか

五輪の形が変わるかもしれない。カナダの公共放送局「CBC」は「コストの増大により、未来の五輪は複数の都市または国で実施される可能性がある」と報じた。

カナダでは2010年に冬季バンクーバー五輪が開催されたが、当時の組織委員会で副最高執行責任者を務めたデイブ・コブ氏は「国際オリンピック委員会(IOC)は大会の開催にあたり、何十もの会場を建設しているが、多くの場合はコストが高すぎることを認識しており、それを投資する準備ができている国の数は減っている」と語った上で「IOCは、ワールドカップや世界選手権を参考にしたり、ユニークな大会にするなどのバランスをとる必要がある」と訴えた。

コンコルディア大学のモシェ・ランダー教授は「IOCはさらに想像力豊かになるべきだ」と声を大にし「例えば北米人はほとんど五輪競技で近代五種競技を見ないが、近大五種競技が人気の国がある。だから、その人たちが選んだ国で五輪の近代五種競技を開催したらどうか」とコメント。競技ごとに盛んな国で別々に行う案を提示した。

さらに、競技ごとに試合の時期をずらすメリットも強調。「五輪は3週間にわたって開催されていたが、数か月にわたって開催される可能性もある。冬季五輪の場合は理想的な気象条件の時期にアルペンスキーを開催したり、NHL(米国・ナショナルホッケーリーグ)のスケジュールに影響を与えない時期に試合をずらすことで、世界最高のホッケー選手がプレーできるようになる」と力説した。

五輪の在り方を疑問視する声が多く上がっている今だからこそ、現状にメスを入れるべきなのかもしれない。

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