オリックス・能見が鷹相手に初セーブ 捕手・伏見が語るベテラン左腕のすごさ

ベテランの投球術で最後を締めた能見篤史

オリックスの能見篤史投手(41)が2日のソフトバンク戦(京セラ)で移籍後初セーブを上げた。5点リードから1点差に追い詰められた9回、能見がマウンドへ。二死三塁のピンチを招いたが、最後の打者の川島を三ゴロに打ち取り、5―4と1点差を守り切った。チームは平野、ヒギンスが離脱し、抑え不在の事態。やりくり算段を強いられるなか、ベテランが窮地を救ってくれたことで中嶋監督は「ありがたい。ここは最初に能見でいこうというのがあった。平野、ヒギンスが帰って来るまで、もしかしたら能見でいくかも…」と守護神としての期待も寄せた。

そんな17年目のベテラン左腕には女房役の伏見も舌を巻くばかりで「カウントごとに意識を変えて投げ分けています。同じ球種を1球ごとに力感、雰囲気、腕の振りだったりを変えて投げている」と感心しきり。さらに持ち味のポーカーフェースについても「どんな投手も顔色をいっさい変えずに投げるのってできない。すごいことです。失点しても三振取っても同じなので打者も嫌だと思いますね。捕手から見ていて〝顔に出すなよ〟って思う時はありますもん。若い投手が見習うところはたくさんあると思います」と話している。

昨オフに阪神を退団し、兼任コーチとしてオリックスに加入。百戦錬磨の技巧派左腕がチームに与える刺激は計り知れない。

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