<新型コロナ>規制対象外なら大丈夫? 埼玉県内の行楽地、観光客でにぎわう コロナ前に劣らぬ混雑も

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観光客の姿が見られた菓子屋横丁=2日、川越市内

 昨年に続き、新型コロナウイルスの影響下で迎えたゴールデンウイーク(GW)。埼玉県内の行楽地は、自粛疲れの息抜きを求める観光客でにぎわい、県外から訪れる人も。ただ、本来の人出には及ばず、感染拡大を心配する声も聞かれた。

 コロナの「まん延防止等重点措置」適用地域となっている川越市。観光スポットでは行き交う人の姿が見られ、緊急事態宣言下で閑散とした昨年のGWから様変わりした。

 連休中は石畳の路面が見えなくなるほど観光客が詰め掛けていた菓子屋横丁はこの日、時間帯によっては「コロナ前」に劣らぬ混雑ぶりに。土産物店の店主は「予想以上の人出。うれしい半面、感染が広がらないか不安だ」と表情をこわばらせた。

 観光客は若者や小さな子ども連れの家族が目立ち、高齢者はぐっと減ったという。店主は「お土産を買って帰るような年配の客層がいなくなり、売り上げは厳しい」と嘆く。

 別の土産物店の店主は「平日よりは人出が多くなったが、GWにしてはまだまだ」とこぼす。「売り上げは期待していない。今は流れに任せて店を開けるしかない」

 蔵造りの町並みで知られる一番街も観光客の往来が見られた。レンタル着物姿で一番街を歩いていた女子大学生3人組は「マスクを着用して、アルコール消毒液を持ち歩き、感染に注意しながら観光を楽しみたい」と話していた。

 長瀞町の岩畳周辺には家族や友人同士などが訪れ、荒川をゆるやかに下る「ライン下り」の各案内所の前にも列ができた。長瀞舟下りの小林隆志社長(54)は「昨年は休業要請が出たため閉めたが、今年は要請がなく、国からの補償も出ないので、生活していくためには営業せざるを得ない」と本音を明かす。

 同店では、感染対策のため、20人の定員を最大15人まで減らし、ライフジャケットなど着用品の消毒を徹底している。小林社長は「例年なら1日千人来ることもあるが、今年は半分以下。少しずつでも観光客が戻ってきてほしい」と話した。

 狭山市から家族で訪れた60代の女性は「外出自粛が呼び掛けられているが、長瀞のような観光地は関係なく、最初から混むだろうと思っていた」と苦笑い。連休中はなるべく外出を控えるようにしているが、この日はたまの息抜きとして出掛けた。「秩父地域は規制の対象外だから、『行っても大丈夫』と考えることはみんな同じ。人が多いのは仕方がないこと」

 東京都の多摩地域から来た男性(40)も「都内に緊急事態宣言が出ているので、観光に行くなら近くの埼玉を選ぶしかない。周囲の目が少し気になるが、自粛ばかりの日々で息抜きは必要」と語る。

多くの観光客でにぎわう岩畳付近=2日、長瀞町長瀞