V長崎 猛攻実らず水戸に0-1 上位まで遠く…11位後退

【水戸―V長崎】後半13分、V長崎のルアン(左)がエジガルジュニオとのパス交換からシュートを放つが、ブロックされる=水戸市、ケーズデンキスタジアム水戸(V・ファーレン長崎提供)

 明治安田J2第11節最終日(2日・ケーズデンキスタジアム水戸ほか=3試合)V・ファーレン長崎は水戸に0-1で敗れた。通算成績は4勝2分け5敗(勝ち点14)。前節の9位から11位に順位を下げた。
 V長崎は前半35分、スルーパスをゴール前に通されて先制を許した。試合は0-1で折り返したハーフタイム、雷雨の影響で一時中断。約50分後に再開され、V長崎は後半開始時からエジガルジュニオを投入して再三シュートを打ったものの、ゴールを割れなかった。

■後半修正もゴール生まれず

 うまくいかない時は何をやってもダメなのか。守りたくても体現できず、攻めに転じてもあとわずかのところでゴールが生まれない。暗闇をさまよう今のチーム状況を象徴するような、鬱憤(うっぷん)がたまる試合になった。
 試合前、富樫は「前線からの守備」をこの試合のポイントに挙げていた。圧力をかけて相手に自由を与えず、アウェーらしく泥くさく戦うことをチームで共有していたはずだった。だが、相手が前節から布陣を変えてきた影響もあったのか。ファーストディフェンスが決まらず、積極性が見えない前半になった。選手たちの体も終始、重そうだった。
 ハーフタイムに入ると、スタジアム周辺の天候が一変。雷雨の影響で約50分間の中断を挟むことになった。V長崎はこの時間を使って課題を洗い出し、後半立ち上がりから得点機を数多く演出することに成功したが、そこで点を取れないのも今のV長崎。ルアンのヘディングはGKに阻まれ、エジガルのボレーはワンバウンドして枠の上へ。澤田のミドルシュートはバーをたたいた。
 上位2チームが抜け出し、3、4位と5位以下も差が開くなど今季のJ2の勢力図は徐々に出来上がりつつある。V長崎は11位。「今の順位を変えるだけの能力はあるし、今の順位にいてはいけない」(ルアン)。中2日で修正できなければ、上位の背中はさらに遠くなる。

 第12節は5日、各地で計11試合を実施。V長崎は午後2時から、諫早市のトランスコスモススタジアム長崎で10位秋田と対戦する。


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