長崎県を拠点とする十八親和銀行に今春「高卒コンビ」が加入した。憧れの先輩を追い掛けるルーキー2人を紹介する。
◎先輩の背中 追い掛ける
十八親和銀行は高卒コンビの古本紗彩(瓊浦高出身)と植野菜々美(福岡・九州国際大付高出身)が仲間入り。吉井賢監督は「古本は長い距離が走れて、植野はスピードが持ち味。それぞれの特長を駅伝で生かしてほしい」と期待を込める。
五島市が地元の古本は、富江中3年時の2018年に全国都道府県対抗女子駅伝で県代表入り。本番はサポートメンバーとして、銅メダル獲得の歓喜を味わった。その時に出会った先輩の背中を追い掛けている。
当時、長崎チームのアンカーを務めて3位に導いたのは、マラソンで活躍して昨季限りで十八親和銀行を引退した野上恵子さんだった。憧れの先輩と一緒に走ることはかなわなかったが「野上さんの意志を引き継ぎ、銀行の名前を知ってもらえるような選手になりたい」と新たな夢を描く。
植野は北九州市出身。古本も含めて昨季の高校3年生は、高校最後の年に新型コロナウイルスの影響で部活動が満足にできないまま卒業した。「心残りをしっかりと晴らしたい」と次のステージでの完全燃焼を誓う。
沼中時代から、800メートルや1500メートルを中心に走ってきた。実業団女子駅伝は4キロ未満のスピードが必要な区間もある。例年、全日本予選会の会場は福岡県宗像市。「駅伝メンバーに入って、福岡の家族に見に来てもらいたい」と意気込んでいる。