◆桐光学園8─1横浜
高校野球の春季県大会(県高野連主催、神奈川新聞社など後援)第8日は3日、横浜スタジアムで準決勝が行われ、今春の選抜大会を制した東海大相模は日大藤沢に14─5で大勝し、桐光学園は横浜を8─1の八回コールドで下した。両校は4日の決勝進出とともに、15日から山梨県で開催される春季関東大会の出場を決めた。東海は4大会連続23度目、桐光は3大会連続8度目の出場。
桐光は1─0の三回、渋沢康羽(3年)の右翼線三塁打などで一挙5得点し、試合を優位に進めた。エース中嶋太一(3年)は8回4安打1失点と好投した。
決勝の東海─桐光の顔合わせは2大会連続で、4日正午に同スタジアムで行われる。
【評】桐光学園は投打がかみ合った。三回に渋沢の適時三塁打など打者9人の猛攻で5得点。好機を確実にものにした。右腕中嶋は四球ゼロ(死球1)と制球がさえ、8回1失点。横浜の先発金井は立ち上がりでつまずき、5四死球の乱調。打線も散発4安打に終わった。
◆大黒柱へ「フォームから見直す」
「去年の秋と同じような展開になってしまった。悔しい…」。横浜の主戦金井は涙声で言葉を絞り出した。今春の公式戦で初先発した左腕は、最速148キロの直球がミットから大きくそれるほど制球に苦しんだ。
初回に2連続四死球と自身の暴投が絡んで先制を許すと、三回にも2死球を皮切りに無死満塁のピンチに。押し出し四球を与えたところでマウンドを譲った。
昨秋の県大会準決勝の東海大相模戦でも1アウトも取れず、初回にノックアウト。左肘痛からの完全復活を期した一戦だったが、春もまた涙に暮れた。
村田浩明監督(34)が「金井が投げなければ横浜の夏はない」と話すように、本人も自覚している。「エースと呼ばれているがそれは形だけ。夏に向けて目の色を変え、もう一度フォームから見直したい」。大黒柱になるべく、汗にまみれるつもりだ。