ベゾス氏の宇宙企業、7月に初の有人宇宙飛行 1席をオークション販売

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米アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏が設立した宇宙開発企業ブルーオリジンは5日、同社開発のロケット「ニュー・シェパード」による初の有人飛行を7月20日に行うと発表した。

有人飛行には同社関係者が参加するとみられるが、1人分の座席をオンラインオークションで販売する。

ニュー・シェパードは高度100キロ以上の準軌道飛行向けに設計されている。

海抜高度100キロには国際航空連盟(FAI)が定めた、「カーマン・ライン」と呼ばれる宇宙空間と大気圏を分ける仮想の境界線がある。

「カーマン・ラインを越えた人間は569人しかいない。我々はニュー・シェパードでそれを劇的に変えようとしている」と、ブルーオリジンの宇宙飛行販売担当ディレクター、アリアン・コーネル氏は述べた。

コーネル氏は、ベゾス氏自身が7月20日のフライトに参加するかについてはコメントを避けた。

ニュー・シェパードはテキサス州ヴァンホーンの砂漠地帯から打ち上げられる。

今回の発表は、約12年ぶりに宇宙旅行計画が復活したことを改めて示すものとなった。

ベゾス氏の計画は超富裕層を対象とした有人飛行の1つに過ぎない。

ライバル関係にある米起業家のイーロン・マスク氏は今秋にも、自身の宇宙開発企業スペースXによる民間人のみの打ち上げを予定している。

将来的な価格設定は

ブルーオリジンは今のところ、将来的な有人飛行の価格については言及していない。

7月の飛行にむけた1席分のオークション販売で得た資金は、科学技術教育を推進する財団に寄付するという。

しかし長期的にみれば、1席あたり20万ドル(約2200万円)の収益が期待できるとみられる。

「これは新興市場だ」とコーネル氏は述べた。「我々は可能性を提示し、市場がどう反応するか楽しみにしている」。

「個人的には、みんなこの素晴らしい体験を見て、自分もやってみたいと思うと考えている。そしてうまくいけば価格が下がり、規模が拡大していくだろう」

2000年代には多くの高所得者がお金を払って国際宇宙ステーション(ISS)を訪れた。しかし、ロシアの宇宙開発機関の支援を受けて実施されていたこの宇宙旅行は2009年に終了となった。

そして現在、宇宙旅行分野が再び盛り上がりつつあるようだ。ベゾス氏やマスク氏だけでなく、英実業家サー・リチャード・ブランソンも自身の宇宙関連企業ヴァージン・ギャラクティックのロケット飛行計画を推し進めている。

この10年間で、民間の宇宙ステーションを立ち上げようとしている人たちもいる。ISSの元プログラムマネージャーのマイケル・サフレディーニ氏が設立した宇宙企業アクシアムもそのうちの1つだ。

ブルーオリジンの初の有人飛行計画が発表された5日は、アメリカ人初の宇宙旅行が成功した1961年5月5日からちょうど60年にあたる。ニュー・シェパードはアメリカ人初の宇宙飛行士となったアラン・シェパード氏にちなんで名付けられた。

シェパード氏は当時、マーキュリー計画のカプセル型宇宙船フリーダム7で、15分間の準軌道飛行に成功した。

(英語記事 Jeff Bezos sets date for space sightseeing flight