【MLB】大谷一問一答 強烈ピッチャー返し好捕は「たまたま」 6回途中0封も「7回いけた」

会見に臨んだエンゼルス・大谷翔平(画像はスクリーンショット)

6回途中7奪三振6四球1安打無失点、救援陣が打たれて2勝目ならず

■レイズ 3ー1 エンゼルス(日本時間6日・アナハイム)

エンゼルスの大谷翔平投手は5日(日本時間6日)、本拠地のレイズ戦で今季4度目の先発登板に臨んだ。投打同時出場せずに投球に専念し、6回途中で7奪三振6四球、1安打無失点と好投。勝利投手の権利を持って降板したが、救援陣が打たれて2勝目はお預けとなった。防御率2.41、フォーシームは最速99.8マイル(約160.6キロ)。チームは逆転負けで4連敗。地区最下位に転落した。

大谷は制球に苦しみながらも奪三振ショーを演じた。初回、2四球で招いた2死一、二塁ではキアマイアーをスプリットで空振り三振。2回2死一塁でアダメスから、4回2死一塁ではフィリップスから空振り三振を奪い、5回は2三振を奪った。6回に2者連続四球を与えたところで降板。84球を投げてストライク47球だった。

筒香嘉智とはメジャー初対決だった。2回1死は初球96.4マイル(約155.1キロ)のフォーシームで力のない左飛に。4回2死は四球を与え、日本時代の2015年以来の対決は1打数無安打1四球だった。

――初回に制球が乱れる。改善するためにやっていることは。
「初回の入りはどの投手も難しいところがあると思うんですけど。どちらかというと投げ急ぎで早く終わりたいという心理が働くのかと思うので。そこでいかに落ち着いていけるかが大事なのかなと思います」

――四球を出したが、最少失点に抑えている。自信につながるか。
「ボール自体は悪くないのかなという感じですけど、もちろん四球が少なければ、もっともっと長いイニングを投げられますし。今日も7回ぐらいいけたんじゃないかなと思うので。そうすれば、もっと自分自身も楽になりますし、チームとしても、もっともっと楽になるんじゃないかなと思います」

――2回以降は制球が安定した。打者の反応を見て自信がついたか。
「場所に慣れるというのもそうですし、打者の反応を見ながら投げてはいるので。スプリットにいい反応をしているなと思ったら真っすぐでいいと思いますし、その逆も然りなので。まぁそれはキャッチャーの仕事でもありますし、僕自身も感じたところかなと思うので。自然に良くなっていくのは先発投手は、みんなそうじゃないかなと思っています」

右手中指マメは「大丈夫でした。死球がなかったらもう少し早く投げることが出来た」

――打者も投手も手に息をかける。一息つきたい時にやるのか。
「いや、湿らせたいなという。乾燥している時は特に。一息というより、投げやすくしたりとか打ちやすくしたりとか、という感じですかね」

――強烈なピッチャー返しがあった。メドウズとはどんな会話を。
「捕ったのはたまたまですね。投げ終わったところに来ただけなので。反応できましたけど、たまたまかなとは思いますね。打者はグッドスイングだったので。いいスイングをされたなと思っていました」

――右手中指のマメの問題は。今後は先発ローテを回れるか。
「大丈夫でした。今回も死球がなかったら、もう少し早く投げることが出来た。そういうイレギュラーがない限りはいけるんじゃないかと思います」

――ベーブ・ルースの孫が大谷のファンだと言っていた。改めて偉大な選手と比べられることについて。
「野球選手で見たことがない人はいないと思うので。そのぐらいの選手ですし、うれしい気持ちはありますけど、本当に一戦一戦。明日また切り替えて。打者として出ると思うので、打席のことに切り替えて頑張りたいなと思います」

――シーズン終了まで二刀流を続ける自信は。
「まずは自分が出られるかどうか。監督が使いたいと思わないと使ってもらえないので。本当に1試合1試合。明日も出したい、明日も出したいと思われるように結果を出せればいいかなと思っています。その積み重ねで最終的に、どれぐらい出られるか分からないですけど、やってみたいなと思います」

開幕から29試合投打いずれかで全試合出場「思っていたより疲れてはない」

――初回にストライクゾーンを確認した。
「コースが外れているのかどうかの確認ですね」

――直球の質の満足度は。
「自分の中のアベレージくらいの感じの球かなとは思います。要所要所で力入れて良いところというか、三振とったりはしていたので。それは打者の様子見たりとか、その中でいけたのが良かったかなと思いますけど。今日の感じだったら、6回、7回しっかり投げきるところにはいきたかったなとは思います」

――投げ急いだところでフォームが崩れた。
「投げ急ぎというか、最終回はそうですね、7回くらい見据えていきたいなと思っていたので、やっぱり目の前のバッター1人1人っていう基本的なところじゃないかなと思います」

――開幕から29試合投打いずれかで全試合出場。ケアで心がけている部分は。
「こんなにこう続けて出たことはもちろんないですけど、思っていたよりはそんなに疲れてはいないです。毎日のケアもトレーナーの方もそうですし、やってもらってはいるんですけど。どちらかというとトータルどれくらい動いたかで疲労が変わってくると思うので。そのバランスを1日1日考えるっていうところかなと思います」

――コンディションへの備え。
「もちろん疲れているなと思う日もあったりしますけど。さっきも言いましたけど、1日のトータルどれくらい動いたかところを計算しながら。今日は落としといた方がいいとかじゃないかなと思うので。心理的には数を振りたいし、振って振って、そのゲームに臨みたいところが選手の心理ではないかと思いますけど。そこをいかに我慢しながらトータルで見た時に良い結果が残せるようにやりたいなと思います」

右肘への死球は「腫れはしましたね。当たった直後のケアも良かったのかなと思います」

――投球全体の良いところ、悪いところは。
「一貫して、やっぱり四球が多いなというところはあるんですけど。かたや手を抜いた球というか、そういうのでカウントを稼ぎにいって長打で本塁打とか点が入るっていうところはどうなのかなと思うので、その兼ね合いというかというところかなと思います」

――投げ急ぎ以外に制球を崩す原因は。
「先を見据えすぎると良くないのかなっていうのはあります。見据えなさすぎるのも良くないですけど。そういう気持ちのバランスだったりとか。今日もなかなか点が入らない中で、貴重な1点とってもらったので。その1点をいかに守れるかっていう、そういう心理状況だったりとか。また、自分がホームランを打ってとった1点と全然違うものがあるので。そういう難しさもあるのかなとは思います」

――筒香選手との対決を振り返って。
「1個四球を出してしまったんで、そこは勝負できなくてというか申し訳なかったっていう。できれば、抑えるか、打たれるかっていうのがベストではあったと思うので。申し訳なかったと思います」

――2日のマリナーズ戦で死球を受けた右肘の影響。
「腫れはしましたね。思ったよりアザというか、変色はそこまではなかったので、当たった直後のケアも良かったのかなと思います」

――右肘死球の治療は。
「アイシングだったりとか、電気で散らしたりとか、超音波で散らしたりとかというところですかね。日によって、実際に当たってからどのくらいの時間経ってからとかいろいろ決まってはいるので。そのマニュアル通りに従ってやりました」

――今季を通じてスプリットは打たれていない。
「今日は良くなかったなと思いましたね。投げていてあんまり落ちないなというか。落ちが悪いなと思いながら投げてはいましたけど。要所要所でやっぱり98とか99、100マイルを見せることによってスプリットも生きてきますし。また、スプリットを意識した時に99、100マイルを投げることで逆もまた然りなのかなと思う。そこにスライダーとかカーブを交ぜることによって分からなくなると思うので。バッターの時もそうですし、自分がやられて嫌なことをやるだけかなと思っています」(Full-Count編集部)

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