“Green tea”は抹茶だけじゃない!モダンなカフェ「カネ十農園表参道」で身近な日本茶を味わおう

抹茶とは違う日本茶の魅力に出会う

有名な「Japanese green tea」といえば、粉末から作られる濃厚な味わいの「抹茶」を、みなさん思い浮かべるでしょう。

茶道や昔ながらのお茶屋でだけでなく、カフェなどでもさまざまなメニューに使われていますよね。

けれど今回は 「煎茶」と呼ばれる、抹茶とは一味違う日本茶を紹介します。煎茶とは、レストランで水の代わりに出されたり、ペットボトル飲料として販売されたりなど、日本でもっとも飲まれている種類のお茶です。

あまりに身近にあるので、抹茶にも劣らない煎茶の価値と可能性を、現代では見落としがちかもしれません。

この記事ではこだわりの煎茶が飲める日本茶カフェ「カネ十農園表参道」を紹介。お茶どころとして有名な静岡県に自社の茶畑をもち、茶葉の栽培から製茶、そして一杯のお茶になるまで妥協せず作り上げたお茶がいただけます。

またお茶だけでなく、私たちを日本茶の魅惑の世界へと誘うスイーツも用意されていますよ!

カネ十農園表参道

「カネ十農園表参道」は、高級ブランドや流行ファッションのショップにお洒落なカフェが立ち並ぶエリア、表参道にあります。

表参道駅のA2出口を出るとアップルストアが見えます。その隣の路地に入り直進、途中で右に曲がり、直進すると右側に店舗が見えてきます。駅からの所要時間は4分ほど。表参道のメインストリートとは異なり、閑静な雰囲気の漂うエリアです。

ガラスに牛のイラストが描かれたチーズ専門店と入り口が共同ですが、横に大きな暖簾が下がっているのですぐに分かります。暖簾の横の入り口から入りましょう。

店内はシンプルなデザイン。中央にカウンターがあり、内側にスタッフが立っています。カウンターのテーブルはでできており、モダンなカフェと日本らしさが融合した、居心地のいい雰囲気です。

店舗は2018年にオープン後、翌年に現在のデザインへリニューアルしました。料金は先払い制です。店内でいただく場合はお茶とスイーツのセットが注文できます。

飲み物だけの注文なら、テイクアウトするかお店の外のテラス席でいただきましょう。ドリンクメニューの価格帯は約400~600円です。

「日本茶を飲む」と聞くと、厳かな雰囲気の茶室でかしこまっていただくイメージをもつ方もいるでしょう。しかしカネ十農園表参道なら、もっとフランクに日本茶を楽しめます。

定番の日本茶と和菓子のセットメニュー

メインメニューは「日本茶と和菓子のセット」。値段は1,200円~で、煎茶、煎茶特選茶園、焙じ茶、柚子煎茶、煎茶アールグレイなど、お茶の種類によって異なります。

いずれもホットかアイスか選べます。扱っているお茶は煎茶、玄米茶、そして焙じ茶など全て煎茶由来のもの。抹茶を使ったメニューはありません。

温かいお茶はコンパクトな急須に入って提供されます。最初の一杯を飲み終えたら、もう一杯分のお湯を入れてもらえますよ。

アイスの場合は、大きめの急須と、見た目にもおしゃれな丸い氷入りのグラスで用意されます。

お茶とセットで出される和菓子は、月ごとに変わります。お菓子を通じて季節を感じてもらうという、和のコンセプトに基づいて、その月ごとの旬の食材が使われています。

取材時は、白玉粉をこねて水飴を加え、ヨモギ(※1)で緑の色の模様をつけた練りきりとよばれる和菓子。はっさくピール入りの あんこが中に入っています。

和菓子独特の甘さと香りが、煎茶との相性抜群。はっさくの優しい香りからも、爽やかな春の訪れを感じることができました。

もうひとつの定番メニューは、「一番茶チーズホイップティー」(750円)。濃いめの煎茶、または焙じ茶の粉末にミルクを合わせ、クリームチーズのホイップを乗せれば、若い世代の間で話題の最先端ドリンクのできあがり!

ミルクの香りでお茶の風味を損なわないよう、お店では厳選された上質のミルクを使用。店内でもテイクアウトでもいただけます。

「煎茶や焙じ茶にミルクを入れたラテスタイルは、日本茶にあまり馴染みのない海外の人たちにオススメです。きっとおいしくいただけますよ」と店長が教えてくれました。

伝統的であり現代的。季節のメニュー

季節限定の「シーズナルティー」と、それに合わせたスイーツとのセットメニューもあります。シーズナルティーは季節ごとに自社農園で考案、生産されています。

自社農園のお茶はシングルオリジンという、単一種類の茶葉で作られています。茶畑は、チャノキを栽培する前の土造りの段階からとても厳しく管理されているため、店内で出されるお茶も自信作ばかり。

取材をした3月は、ちょうど桜が咲き始める春のシーズン。シーズナルティーも桜を使った煎茶で、あんみつとセットでいただきました。桜ゼリーとミルクとマスカルポーネのアイスクリーム、そして白玉に、上品な煎茶蜜がかかっています。

こちらのセットは1,400円。お茶のおかわりが自由で、ホットとアイスの変更もできます。

季節限定のブレンドティーは、産地直送の茶葉にこだわり、桜の花びらを入れて風味にも気を配っています。そのほか、シーズナルティーはこれまでに、ドライフルーツ入りの葡萄煎茶、苺煎茶、栗焙じ茶などが販売されていました。

季節限定メニューは全てお茶と一緒においしく食べられるよう、そして日本茶の香りやうま味を際立たせられるよう作られています。

モンブランやプリンなど洋菓子の技術を組み込んだお洒落なメニューは、お茶から離れてしまった世代の人にも魅力的で、気軽にお茶に触れ合えるきっかけ作りにもなります。

自分だけのオリジナルブレンド煎茶を作ろう

煎茶が身近に感じられるもうひとつの方法が「オーダーメイドティー」。茶葉を自分好みにブレンドできるサービスです。

ベースになるお茶は、カネ十煎茶、ローカフェイン緑茶、カネ十焙じ茶の3種類から選べます。

次に、フレーバー素材を最大で3種類まで選び、調合していきます。ブレンド中、好みの味に仕上がっているかテイスティングもできます。これぞというブレンドティーができたら、おみやげに買ってみましょう。値段は袋入80グラムが1,620円、缶入100グラムが2,268円です。

フレーバー素材は20種類もの中から選べます。シナモン、ペパーミント、リンゴ、生姜、バジル、ローズマリー、ローズレッドペダル、ヒース、コーンフラワー、マリーゴールド、レモングラス、ポンカン、唐辛子、山椒、黒胡麻、オレンジ、柚子、レモンなど。

色とりどりの煎茶をおみやげに

店内には数多くの種類のお茶が、高級感のあるパッケージに入って販売されています。

お茶の種類は、飲みやすいティーバッグタイプや茶葉のほかにも、味が濃いめの粉状のものもあります。これは、ラテやお菓子に入れても大丈夫なほど濃厚。あまり手に入らない高級品で、1日に500グラムしか製造できません。

日本茶ビギナーのために、お茶の茎だけが入った棒茶を紹介してもらいました。上の写真の左側が棒茶、右側が通常の煎茶です。通常の煎茶にはお茶の葉の部分が混ざっているので、違いが分かりますね。

棒茶は、茶葉から出る細かい粉末も少なく、お湯を入れてから蒸らさずに飲めます。そして、1回の茶葉で3~4杯分も飲めるのです。茶こしひとつあれば、香り高くさっぱりとした味わいのお茶を気軽に楽しめます。仕事や読書をしながら、お茶でほっと一息つきましょう。

身近にある貴重な日本茶に触れる

日本のお茶は、抹茶だけではありません。

煎茶のような、身近にあるお茶の魅力と文化に親しめるようアレンジを加えたり、時代に合わせて尽力している人たちも大勢います。

カネ十農園では栽培している茶葉を、とても大切にしています。そして「茶畑の茶葉をそのままお店にお届けしたい」という想いを込めて、このカフェをオープンしました。

5月ごろに摘んだ茶葉(新茶)で淹れる煎茶は特にオススメ。茶葉の味わいは毎年変わるので、お店ではお茶のうま味を最大限に引き出すため、お湯の温度や煎れ方などに細心の注意を払っています。

茶畑からお店まで一貫して作り上げる、こだわりの煎茶とスイーツをいただきに、カネ十農園表参道に足を運んでみませんか?

In cooperation with KANEJU FARM inc.

© 株式会社MATCHA