香港民主活動家の黄氏、さらに禁錮10カ月 天安門事件の集会参加で

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香港の裁判所は6日、国際的に著名な民主活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏に対し、1989年の天安門事件の犠牲者を追悼する無許可の集会に参加したとして、禁錮10カ月を言い渡した。

24歳の黄氏は、これとは別の無許可集会への参加をめぐってすでに13カ月半と4カ月の2つの禁錮刑を受けており、服役している。

この日の判決で、さらに10カ月が刑期に追加されることになる。

天安門事件の追悼集会は1990年から毎年、香港のヴィクトリア公園で開かれてきた。

警察は昨年、新型コロナウイルス対策を理由に、初めて集会を禁止したものの、数万人が集結。後日、参加した黄氏ら民主活動家たちが訴追された。

黄氏は4月30日の公判で、著名活動家の若者、岑敖暉(レスター・シャム)氏、袁嘉蔚(ティファニー・ユン)氏、梁凱晴(ジャネル・リウン)氏らとともに、昨年の天安門事件の追悼集会に参加したとして有罪を認めていた。

この日の判決では、岑氏には6カ月、その他の2人には4カ月の禁錮刑がそれぞれ言い渡された。

今年の追悼集会は

民主化を求めて政府に抗議した数百~数千人が殺されたとされる天安門事件をめぐっては、中国では香港とマカオでだけ関連行事が認められている。

ただ、今年も公衆衛生上の懸念を理由に、追悼集会は禁止された。

中国政府は昨年6月、香港国家安全維持法(国安法)を施行し、反体制派への締め付けを強めている。そうした状況で今年もまた追悼集会が開かれるかどうか、注目されている。

同法をめぐっては、これまでに100人近くが違反容疑で逮捕されている。

国安法とは

国安法は、中国からの分離独立や中央政府の転覆、テロ行為、外国勢力との結託を禁止するもので、違反すると最高で無期懲役が科される。

人権団体や欧米諸国からは、反対意見を抑圧するものだとして批判が出ている。

かつてイギリスの植民地だった香港は1997年に中国に返還され、言論の自由や表現の自由など、中国大陸ではみられないような権利を享受してきた。

活動家たちは過去数年間、こうした香港の自由が中国によって侵害されていると主張している。民主化を求める抗議活動では、抗議者と警察がたびたび暴力的な衝突を起こしてきた。

(英語記事 HK activist Joshua Wong jailed over Tiananmen vigil