タナクとヌービルがヒュンダイとの契約を延長。ともに複数年契約結ぶ/WRC

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 ヒュンダイ・モータースポーツは5月6日、現在ワークスチームでWRC世界ラリー選手権を戦うティエリー・ヌービルとオット・タナクの2名と、それぞれ複数年契約を結んだことを発表した。

 2019年、20年にWRCマニュファクチャラーズタイトルを獲得し、今季は3連覇とドライバーズ選手権のダブルタイトル獲得を目指してシリーズに挑んでいるヒュンダイ。ドイツを拠点に活動するチームは昨年、トヨタで栄冠を手にしたタナクをチームに迎え、ヌービルとの“ダブルエース”体制を構築した。

 韓国メーカーのシリーズ参戦に合わせて2014年に加入し、今季はヒュンダイでの8シーズン目を迎えているヌービルは、歴代i20 WRC/i20クーペWRCを駆り計13回の優勝を飾り、2016年から19年には4年連続でシリーズランキング2位となった。
 
 昨シーズンは開幕戦モンテカルロを制し、7冠王者セバスチャン・オジエの地元での連勝を止めてみせた。今季は新しいコドライバー、マルティン・ウィダグとともに開幕戦から3戦連続で表彰台に上り現在、選手権2位につけている。

 一方、2020年にシリーズ王者としてトヨタから移籍してきたタナクは同年、母国初開催となったラリー・エストニアでの移籍後初優勝を含む計4回のポディウムフィニッシュでランキング3位に。

 2年目の今季は開幕戦でリタイアを喫したが、続く第2戦アークティック・ラリー・フィンランドで今季初優勝。ドライバーズ選手権は4位となっている。

 そんな両名はヒュンダイと2022年からの複数年契約を締結し、来シーズンから導入される“ラリー1”規定でのWRCハイブリッド時代を、引き続きアンドレア・アダモ率いるチームの下で戦っていくことになった。
 
 なお、ヒュンダイは5月の段階で契約を確認することで、チームがハイブリッド時代に向けた新しいクルマの開発を効率的に実行できるとし、あわせてヒュンダイi20 Nをベースにしたプロトタイプがまもなくテスト段階に入る予定であると説明した。

「僕の意図するところは、WRCでの冒険をヒュンダイとともに続けることだった。そして、僕の第2の家族となったチームと複数年契約を結ぶことができてうれしく思っている」と語ったヌービル。

「彼らにとても満足している事実に加え、彼らの決意と勝利への目標は、我々が7年以上前に一緒に始めたこの素晴らしい旅を続けることを僕に確信させた」

「来年、新たな挑戦が始まることに対する彼らのアプローチと野心も非常に期待できるものだ。僕はラリーを愛しているし、やめる準備はできていないよ!」

 2022年以降もヌービルのチームメイトとなるタナクは「ヒュンダイ・モータースポーツと新しい契約を結ぶことができ、本当にうれしく思っている」とコメント。
 
「2020年以降、僕たちは多くの特別な瞬間を共有し、また困難な時期を乗り越えてきた。この2年間、僕はチームのコミットメントと成功への決意を目にしてきて、ひとりひとりが限界を超え続けていくことを確信した」」

「ヒュンダイ・モータースポーツは、ハイブリッド技術やエレクトリック・テクノロジーに関する豊富な知識と経験を備えており、新しい“ラリー1”車両の開発を開始する際に大きな役割を果たしてくれるだろう」

「僕はもちろんWRCの新時代を楽しみにしているが、現行世代のWRCカーを可能な限り最善の方法で送り出せるよう、今年はまだやるべき仕事がある」

 その新たな時代について、アダモ代表は「近い将来、2022年の新しいラリー1チャレンジャー(開発車)のテストという重要なフェーズを開始することになるため、ティエリーとオットと協力し、スムーズなテスト計画を実行したいと思っている」と述べた。

ヒュンダイで8シーズン目を迎えているティエリー・ヌービル
2021WRC第2戦アークティック・ラリー・フィンランドで優勝したオット・タナク