ソフトバンクは7日から本拠地ペイペイドームで、今季1勝4敗1分けと分が悪い西武との3連戦に臨む。前回のホームゲームでは3戦全敗。リベンジに燃える王者にとっては、がぜん気合の入るカードとなる。
そんなホークスの前に立ちはだかるのは西武のエース・高橋光成投手(24)だ。2019年から実に8連敗中で、今季もすでに2戦2敗と負の連鎖が止まらない。「苦手を作らない。やられたらやり返すのがこの世界」が口癖の工藤監督としても、今度こその思いは強いだろう。
雪辱に燃える鷹にあって、心強い男が腕をぶしている。3日に今季一軍初昇格を果たし、5日の楽天戦で3安打4打点といきなりの大暴れを見せた上林誠知外野手(25)だ。鷹の天敵・高橋との通算対戦成績は14打数8安打、3本塁打。「得意ですね」。そう言い切るほどポジティブなイメージが本人の中にも確かにある。
1学年下の高橋は、かつて高校日本代表でともに世界と戦った仲間。好相性の明確な要因については「分かんないですけど、光成が気を遣ってるんですかね、ハハハ。(学年が)1個下で、一緒にジャパンでもやっていたので」と気遣う余裕すら見せた。
チームが8連敗と苦手にしている事実ももちろん知っている。「出るかは分かりませんが、出る準備はしている。光成なんで、いいイメージで入っていけるんじゃないかなと思います」。天敵攻略のけん引役としての心構えは十分だ。
1か月遅れで〝開幕〟を迎えた25歳は「もうマイナスじゃなくて、プラスだけを考えていきたい」ときっぱり。鷹の天敵・高橋を、高橋の天敵・上林が止める――。鷹党が望む青写真を上林がかなえてみせる。