【ウェルズ・ファーゴ選手権】2打差首位発進50歳ミケルソンが重宝した〝ブラッシー〟とは?

絶好のスタートを切ったミケルソン(ロイター=USA TODAY)

【ノースカロライナ州シャーロット6日(日本時間7日)発】ゴルフの米男子ツアー「ウェルズ・ファーゴ選手権」(クエイル・ホローC=パー71)初日は来月51歳となるフィル・ミケルソン(米国)が8バーディー、1ボギーの64で回り、2打差の首位発進。好調の原因は、市場からはほぼ絶滅した2番ウッドのおかげだった。

この日ティーショットで多用したのは、ロフト11・5度で、ミケルソンいわく「3番ウッド(W)のロフトをストロングにした(立てた)ミニ・ドライバー」。

ロフトが概ね8~10度のドライバーと、13~16度の3Wの間の2Wはかつて「ブラッシー」と呼ばれていたが、現在のゴルフ市場からは、ほぼ姿を消している。

そのクラブを今大会では「フェアウェーが硬くてボールが転がるので、3Wほどボールを上げなくていい」「ランが出てドライバーとの飛距離差がそれほどない上に、ミスの幅が狭まる」との理由で投入。この日のフェアウェーキープ率は71%で、多少曲げるシーンはあったものの、大きなトラブルにはならずに「多くのパーをセーブできた」(ミケルソン)と、2W効果を語った。

6月の「全米オープン」に勝てばキャリアグランドスラムを達成するが、現時点で出場資格がない。資格を得るためには、「今月24日か6月7日時点の世界ランキング60位以内(現在115位)に入る」「一日36ホールで行われる予選会を勝ち抜く」「全米オープンまでに複数大会で優勝する」「全米ゴルフ協会(USGA)の特別招待を受ける」の条件のいずれかが必要。どれもハードルは高いが、可能性がある限りは挑戦を続ける。

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