豪経済の足元は堅調、賃金の伸びなお低迷=中銀金融政策報告

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[シドニー 7日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)は7日、四半期金融政策報告を公表し、過去最低の金利と大規模な財政支援策に支えられ、足元の国内経済が堅調に推移しているとの認識を示した。ただ、インフレと賃金の伸びは依然として見劣りしていると指摘した。

豪中銀は、今四半期の経済成長率が2桁に達しそうになる可能性があるとしつつ、完全雇用には程遠く、賃金の伸びはあまりに低いと強調した。

中銀の基本シナリオは、インフレ率が2023年半ばまで目標レンジ(2─3%)の中間点を下回り続ける見通し。一方、賃金の伸び率は鉱山ブーム時のほぼ半分に当たる2%前後で推移すると見られている。

ロウ総裁は以前、インフレ率が持続的に目標レンジに収まるには「3ポイント程度」の賃金上昇が必要だと指摘していた。

中銀が先行きにこうしたシナリオを描いていないことを前提に、総裁は声明文で「金融政策はまだしばらく非常に緩和的な状態にとどまる必要があるだろう」と指摘した。

中銀はこれまで、実際のインフレ率が持続的に目標レンジに収まるまで政策金利を引き上げないと繰り返し表明している。

総裁は「これが起きるためには、賃金の伸びが現在よりも大幅に拡大するのに十分なほど労働市場がタイトになる必要があるだろう。これが2024年までに実現する公算は小さい」と付け加えた。

中銀は最も楽観的なシナリオでも、インフレ率が23年半ばまでに目標レンジの中間点に到達するとはみていない。これは21年6月までの年間成長率が9.25%、22年6月までの年間成長率が4%になると予想しているにもかかわらずだ。

現在5.6%の失業率は、今年6月までに5.25%に、来年6月までに4.75%に低下する見込み。来年末までには4.5%まで低下し、23年半ばまでその水準が維持されると予想した。

オーストラリアの年間賃金伸び率は過去最低の1.25%。欧州は2%、米国は3%近くとなっている。

ロウ総裁は、中銀理事会が完全雇用とインフレ目標達成に向けさらなる国債買い入れを実施する準備があると指摘。2000億豪ドルからの量的緩和プログラム拡大は7月の理事会で検討される。

*内容を追加しました

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