カサオカスケッチ ~ 笠岡市のヒト・モノ・コトが織りなす魅力を伝えたい。定住促進センターの願いがつまったプロジェクト

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笠岡市は岡山県の西南部に位置する港町です。

2021年3月末日現在の人口は、約47,000人。

地方都市の課題といえる、緩やかな人口の減少を食い止めることが急務となっています。

その課題に真っ向から取り組んでいる部署が、笠岡市定住促進センターです。

笠岡市定住促進センターは、2019年10月に投稿開始したInstagramカサオカスケッチと2020年10月にオープンしたFacebook上のプロモーションサイトKASAOKA SKETCHを使い、笠岡のきれいな風景やおいしい食べ物などを笠岡市公式フォトアンバサダーとともに発信していました。

その後、2021年3月16日(火)に「岡山県笠岡市。まちの”いま”を描く、届ける。」を掲げて笠岡魅力発信サイト「KASAOKA SKETCH」を公開。

プロモーション活動のプロジェクトKASAOKA SKETCHとして、InstagramとKASAOKA SKETCHのサイトを中心に、笠岡の魅力を発信し続けています。

そして2021年3月25日(木)、KASAOKA SKETCHの新プロジェクト、フリーマガジン・カサオカスケッチの第1号を発行しました。

創刊されたカサオカスケッチには、笠岡の魅力を笠岡市民にこそ知ってほしいという定住促進センターの皆さんの願いがつまっていたのです。

KASAOKA SKETCH(カサオカスケッチ)とは?

KASAOKA SKETCH公式サイトより

笠岡市定住促進センターで、笠岡のプロモーション活動を行なうようになった初期に、笠岡のイメージを一新したいと始めたのがInstagramでした。

そのあと立ち上げた公式サイトやフリーマガジンのカサオカスケッチなど、プロモーションのためのプロジェクトを幅広く展開しています。

これらプロモーション活動の総称がKASAOKA SKETCHです。

インターネット上の情報発信はInstagramで、誌面で広く伝える役割はフリーマガジン・カサオカスケッチ。

Web版の公式サイト、カサオカスケッチは情報を格納するイメージです。

笠岡市定住促進センターは3つのプロジェクトKASAOKA SKETCHを動かしながら、笠岡の魅力をアピールしています。

笠岡市定住促進センターについて

KASAOKA SKETCHを担当している定住促進センターはどのようなことをしているのでしょうか?

定住促進センターとKASAOKA SKETCH、どこで結びつくのだろうという疑問を持ちましたが、笠岡市定住促進センターの業務内容を知ることで、その答えがわかりました。

定住促進センターの業務

定住促進センターの業務内容は以下のとおりです。

  • 笠岡市への移住・定住促進に関する業務
  • 結婚推進に関する業務
  • 地域おこし協力隊に関する業務

平成21年に定住促進センターができてから、移住・定住促進に関する助成金関連の業務を行なっていました。

しかし、助成金による定住促進施策は一定の効果はあったものの笠岡市の人口減少をくいとめる決定打にはなりませんでした。

そこで、笠岡市自体の魅力をもっと内外に伝えなければならないということで、空き家バンク制度を運用しながら、笠岡市をPRする活動の担当になったのが定住促進センターでした。

移住定住をする人を増やすためには、笠岡市の魅力を外に発信しなければなりません。

ただ外向けに発信するだけではなく、笠岡市に住んでいる人に笠岡の魅力をあらためて知ってもらう活動をし、笠岡市民自らが笠岡の魅力を発信するインフルエンサーになることが必要だと定住促進センターでは考えて、プロジェクトに取り組んでいます。

そのほか定住促進センターでは、笠岡市婚活イベントや18歳から40歳までの若者が「笠岡の町をもっと住みやすい町」にするために、まちづくりに取り組む「ぼっけーまち会議」のサポート、都市部から笠岡に移住して地域おこし活動を実践する地域おこし協力隊関連の業務も行なっています。

どの業務も、笠岡の魅力を笠岡市内外に伝え、笠岡市に興味を持ってくれる人を1人でも多く増やし定住移住につなげるというものです。

笠岡市民も気づいていない笠岡の魅力を発見し、笠岡のよいところをアピールするKASAOKA SKETCHは、定住促進センターだからこそできるプロジェクトでしょう。

フリーペーパー カサオカスケッチ 01は笠岡のパン特集

プロジェクトKASAOKA SKETCHの第3弾として、2021年3月に発行されたフリーマガジンカサオカスケッチ 01(第1号)は笠岡のパン特集です。

「パンパカパーン!笠岡のパン。」のキャッチコピーと、なかむらべーカリーのかわいらしいロゴの食パンが表紙のカサオカスケッチ。

タイトルは、デザイナーの長友 浩之(ながとも ひろゆき)さんが何回も何回も納得がいくまで書き直しをして完成させた手書きのロゴです。

カサオカスケッチの表紙をめくると、パン&カフェ アシェットの記事が目に入ります。

笠岡にもおいしくて地元の人に愛されているパン屋、ベーカリーがたくさんあるのです。

笠岡市民だけではなく市外からも笠岡にあるパンを買いに来てほしいので、記念すべき第1号はパンのお店特集になりました。

カサオカスケッチ 01は以下のような内容です。

  • 笠岡メイドのおいしいパンを探して
  • 我がまち、自慢のイッピン
  • 親愛なる笠岡ラーメン
  • ザ☆地元めし

冒頭のパン特集に続き、「我がまち、自慢のイッピン」ではコメット製菓の手作りクッキーを取り上げています。

「このまちで暮らすということ」では、タカタハーベスト高田 寛子(たかた ひろこ)さんの活動のようすを紹介。

その他、「親愛なる笠岡ラーメン」として中華そば 坂本、「笠岡っこのおやつ」として、田口商店のふーまんをピックアップしています。

「ザ☆地元めし」で取り上げているのは、中華料理 八仙の鶏の唐揚げ!

第1号は、パンから始まり笠岡のおいしいものがつまった10ページになっています。

カサオカスケッチの配布場所

カサオカスケッチは、どこに行けば手に入るのでしょうか。

笠岡市内の以下の場所で手にすることができますよ。

  • なかむらベーカリー
  • パティスリー スバファー
  • コメット製菓
  • パン&カフェ アシェット
  • 田口商店
  • 笠岡市立カブトガニ博物館
  • 笠岡市定住促進センター

倉敷市、岡山市の無印良品の一部店舗にも置かれていたりと、カサオカスケッチの配布場所はまだまだ増える予定です。

カサオカスケッチの今後の発行予定

カサオカスケッチは、季刊誌のイメージで年間3回発行する予定です。

第1号のパン特集に続き、第2号・第3号がどのような特集になるのか、楽しみですね。

このように定住促進センターでは笠岡市の魅力をInstagramとWebサイト、そしてフリーマガジンでPRしています。

Webでの情報発信をしつつ、なぜ紙媒体のフリーマガジンという形式でカサオカスケッチを創刊したのでしょうか。

笠岡市政策部 定住促進センター所長 小林 健一郎(こばやし けんいちろう)さんと主事 片山 詩央里(かたやま しおり)さんにインタビューしました。

定住促進センター所長・小林さん、主事・片山さんにインタビュー

片山 詩央里さん(左) 小林 健一郎さん(右)

KASAOKA SKETCHプロジェクトを通して、笠岡市の魅力をPRし移住定住に結びつける活動をしている定住促進センターの小林さんと片山さん。

カサオカスケッチを発行するようになった経緯や、カサオカスケッチに込めた想い、今後の定住促進センターの取り組みなどについて聞きました。

フリーマガジン カサオカスケッチを創刊した経緯

──カサオカスケッチを創刊することになった経緯は?

片山(敬称略)──

フリーマガジンの構想は2020年の秋ごろから出ていました。

それまでInstagramなどのSNSを使った広報活動をしていましたが、Webの情報をキャッチできないかたもいて、そのかたたちに情報を届けるためには、やはり紙媒体が必要だと。

紙媒体で発行するなら、だれもが気軽に手にとってもらえるフリーマガジンというスタイルにしようと決めて準備を始めました。

──カサオカスケッチ 01でパン特集にしたのは?

片山──

フリーマガジンのカサオカスケッチは、30代の女性を読者層として想定しています。

今、パンマルシェや高級食パンなどが30代女性の気になるものの上位にきていると感じています。

カサオカスケッチ 01は創刊号なので、まずは1人でも多くの人に手に取ってもらうために関心が高いパン特集でいくことにしました。

パン特集にすると決めたあとは、広報アドバイザーと相談しながら創刊号で取り上げる笠岡のパン屋さんやベーカリーをピックアップして取材交渉を始めたんですね。

いろいろとお店を回らせてもらい、最終的にたくさんのお店に協力していただけたのは本当にありがたかったです。

カサオカスケッチを創刊する過程を楽しむ

──カサオカスケッチが出来上がるまでに大変だったなあと思ったことは?

片山──

誌面とか今まで作ったことがなくて、ほんと一から作り上げていきました。

ライターさん必要ですよね?どうしようというところから始めて(笑)

大変だったこと…何が大変だったかなあ。

確かにすべてが大変でしたけど、創刊まで怒涛(どとう)のように過ぎていったのでそう感じる時間がなかったような。

小林(敬称略)──

初めて作るわりには、うまく進んでいったなという印象ですね。

業者さんに丸投げすれば、スムーズに作ってくれるんでしょうけど、すべてうちでやったので、個々にメンバーを選ぶところから始めていったりと手探りで大変でした。

でも、いろいろなつながりがつながりを呼んで、いい方向で進められたかなと思います。

片山──

お店の選定から企画から全部、ライターさんデザイナーさんといっしょに私たちで考えていった感じですね。

お店のアポイントを取ったり企画の説明をしたりという部分は私がしたんですけど、そのあとはライターさんを含めて構成をどうするとかを考えるなどの作業があったり。

カサオカスケッチができたあとは、取材先へお礼に行ったりとやることが多く、大変といえば大変でしたけど(笑)

小林──

楽しんでやっている感じはしていましたね。

行政っぽくないと言われるんですけど、今まであったようなものを作るのではなく、作ったことがない部署が作るんだから思ったようにやってもらったらいいなと。

カサオカスケッチは笠岡市内の人にこそ読んでもらいたい

──カサオカスケッチをどのような人に読んでもらいたいですか?

片山──

笠岡市内と近隣のかたに読んでもらいたいですね。

福山などはお出かけ圏内だと聞くんですが、たとえば笠岡ベイファームに来たあとに笠岡市内のどこに行こうか、行ったらよいのか、場所の情報が届いていないんです。

その情報を届ける役割を、インターネット上ではWeb版のKASAOKA SKETCHとInstagramがして、誌面ではカサオカスケッチを読み情報を得てもらえればいいなと考えています。

笠岡は平均点で住みやすい町

道の駅 笠岡ベイファームの菜の花

──笠岡のよいところはどこですか?

片山──

とりたててこれっというのは思いつかないんですが(笑)、住みやすいなと思います。

暮らす・生活するベースで考えると、アクセスもいいし静かだし、暮らしやすいです。

平均点で住みやすい町っていうのがよいところではないでしょうか。

都市部の恩恵を受けながら、豊かな自然に囲まれてやすらぎのある暮らしができますよね。

都会過ぎず田舎過ぎない両方のいいとこ取りできるちょうどいい町。

笠岡は、生活する上で問題なく不便もなく暮らせる町だと思います。

小林──

私自身はずーっと笠岡に住んでいるんですが、笠岡好きですよ。

この仕事をしているから余計にそう思うんでしょうけど。

確かに対外的にみると、ここがという部分はないかもしれませんが、笠岡にあるいいところを地元の人にわかって理解してもらうのが一番かなと思っています。

そういう施策ができるのが定住促進センターではないかと思っているんです。

定住促進センター&カサオカスケッチの今後の展開について

──カサオカスケッチの今後の展開は?

小林──

定住促進センターとしては、移住する人を増やす目的があるのですが、そのために補助金等の制度の活用をアピールしつつ、移住を決めてもらうには笠岡の魅力を知ってもらわないといけないんです。

私も以前、移住ガイドブックのようなものを作って使っていました。

カサオカスケッチはその用途に使うために作ってはいないんですが、笠岡の今を伝えるガイドブックのようなものとして使えると思っています。

カサオカスケッチを笠岡の魅力を伝える媒体、そして移住者のガイドブック的な2つの面で使えるようなものにしたいですね。

片山──

いいと思います!

とりあえずフリーマガジンのカサオカスケッチは年間3回の発行を考えていて、次は夏号で2021年7月あたりの発行を目指して動いていきたいと思います。

「がんばっている人」を笠岡市の魅力にしていきたい

──片山さんが笠岡の発展のためにやってみたいことは?

片山──

私自身、笠岡市役所に勤め始めて5年、笠岡に住むようになって2年なんですけど、笠岡には個人でがんばっている若い人がけっこういらっしゃるんですよ。

そのなかに、もっとブランドとして目立ってもいいと思うストーリーを持っている人も多いんです。

モノではなくがんばっている人が笠岡市の魅力になったらいいなと。

移住者が多いところはパイオニア的な人がいて、人が人を呼んでくるいいサイクルが生まれているんだと思います。

笠岡でもそうなると移住者が増えたりすると思うので、笠岡でがんばっている人をもっと表に出していきたいと考えています。

行政としてどこまでできるかはわかりませんが、「人がいい町人ががんばっている町」をもっと表に出していきたいですね。

がんばっている人に共感した人が集まることで、関係人口が増えればいいなと思います。

おわりに

カサオカスケッチとポストカード

笠岡市のプロモーション活動を観光とは違う方向で取り組んでいる笠岡市定住促進センター。

KASAOKA SKETCHのプロジェクトで笠岡の魅力を伝え移住定住につなげていきたい!という小林さんと片山さんの想いがインタビューから伝わってきました。

「定住促進センター」という固い部署名から想像がつかない柔軟な考え方行動力が、定住促進センターの強みだと思います。

笠岡市でがんばっている人自体を笠岡市の魅力にしていきたい
今後のビジョンを実現するために、いろいろな施策を私たちに見せてくれるでしょう。

2021年2月に開催したフォトコンテストの第2弾、カサオカスケッチ Instagram フォトコンテスト「笠岡のおいしいもの」が2021年5月1日から5月31日まで開催されています。

笠岡市定住促進センターは定住移住人口を増加させるために、笠岡の魅力を発信し続けています。

夏にはフリーマガジン・カサオカスケッチ第2号が発行予定。

笠岡の魅力がつまったカサオカスケッチをまだ見ていないかたは、ぜひ手にとって見てくださいね!