ホンダF1田辺TD会見:ベンチマークとなるバルセロナ「ここで弱点が見えたら、パフォーマンス向上の検討も進む」

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 前戦ポルトガルGPについてホンダF1の田辺豊治テクニカルディレクターは、両チームともに、「なかなか厳しい週末でした」と総括した。2位に入ったものの、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)は勝者ルイス・ハミルトン(メルセデス)を脅かすことはできず。アルファタウリのふたりも、期待外れの結果だった。

 今週末スペインGPが開催されるバルセロナ-カタロニア・サーキットは、マシン性能の優劣が最もラップタイムに反映しやすいコースとして有名だ。田辺TDも「各チームの強み弱みが、いっそうはっきり見えるはず」と、審判を待つ心持ちのようだった。

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──今シーズン初めての連戦です。

田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):はい。ホンダスタッフもポルトガルから直接、バルセロナに入りました。例年は開幕前テストも行われ、慣れ親しんだサーキットであり、町なのですが、今年は新型コロナウイルスのためにテストはバーレーンになりました。ですので今年のクルマでカタロニア・サーキットを走るのは、今回が初めてになります。

──改めて先週のレースの総括をお願いします。

田辺TD:なかなか厳しい週末でした。今ひとつ歯車が噛み合わなかった。持てる力は最大限に近いレベルで発揮できたと思いますが、レッドブルもアルファタウリも、若干心残りの結果でした。レッドブルは(セルジオ)ペレス選手も調子を上げてきていますから、いい結果を期待したい。我々も今年のパワーユニットの使い方をさらに向上させて、週末に臨むつもりです。

2021年F1第3戦ポルトガルGP セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)

──マックス・フェルスタッペンのスタートは、本人も今ひとつと言っていましたが、車体側、あるいはパワーユニット側のセッティングに何か不具合があったのですか?

田辺TD:いえ、特にありません。

──単純にホイールスピンしすぎたのでしょうか?

田辺TD:特にどこかがおかしくて、とんでもないことがおきたわけではなかったです。

2021年F1第3戦ポルトガルGP 決勝レーススタート

──レッドブルから2022年以降のパワートレイン開発部門の発表がありました。HRD Sakuraでの開発状況は、どうなっていますか。

田辺TD:2022年以降というより、2022年のパワーユニット(PU)開発については両者で合意ができています。詳細は、まだ交渉中です。

──カタロニア・サーキットはターン10が改修されて全長が少し伸び、ブレーキングポイントも変わると思われますが、PU側は特に大きな影響は受けそうにない?

田辺TD:ないですね。

──ここはマシンパッケージの全体像が明らかにされるサーキットといわれますが、そのことに対しては不安よりもワクワク感の方が大きいですか?

田辺TD:ここでいきなり状況が大きく変わるとは思っていません。自分たちの定規に当ててみて、こんなところだろうというのはある程度見えています。

2021年F1第3戦ポルトガルGP ポジションを争うルイス・ハミルトン(メルセデス)とマックス・フェルスタッペン(メルセデス)

──第2戦エミリア・ロマーニャGPや第3戦ポルトガルGPは、昨年までのデータが少なかったこともあって、それぞれのレース前には見えない部分も大きかったです。今回はそうではないのでしょうか?

田辺TD:そこまで極端ではないですが、たとえばバーレーンは開幕前テストをやって、そのままレースに臨んだという意味で、第2第3戦とはちょっと違った。今回のバルセロナは、その点がバーレーンにちょっと近いかと。

──ここでの結果が、マシン本来の速さを示すと考えて間違いないですか?

田辺TD:ベンチマークとなるコースというのは、変わらないと思います。年間を通しての各チームの強み、弱みが、ここでよりはっきり見えてくるのではないかと。言い換えればここで何らかの弱点が見えた時に、ではこの先のレースでどうパフォーマンスを上げていけるのか。そんな検討も、さらに進むと思っています。

2021年F1第3戦ポルトガルGP 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)
2021年F1第3戦ポルトガルGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
2021年F1第3戦ポルトガルGP セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)