巨人・菅野に再びアクシデント! にわかに注目される山口俊との “ホットライン”

登板中にも右ヒジを気にしていた巨人・菅野(顔写真は山口俊)

巨人のエース菅野智之投手(31)が7日のヤクルト戦(東京ドーム)に先発し、4回51球2安打無失点ながら代打を送られ緊急降板。試合後、球団から「右ヒジの違和感」と発表された。開幕から安定感を欠くエースがいつ離脱してもおかしくない状態となったことで、チーム内では「あの男」への関心がにわかに高まっている。

まさかの降板劇だった。4回まで散発2安打無失点だった菅野が、自身の打席が近づいてもベンチに座ったまま。相川バッテリーコーチ、桑田投手チーフコーチ補佐らが声をかける。腕を組んだままで攻撃を見守った右腕は、代打・ウレーニャが空振り三振に倒れるとベンチ裏へ引き上げた。

エース降板後、2番手・野上が3回1失点と粘投も8回、3番手・中川が4失点の大誤算。4―6で敗れ、チームの連勝は2で止まった。試合後、原監督は菅野について「まあ、球団の方からちゃんと発表があるでしょう。もしそうであるならね」と言葉を濁すと、その後に球団は「本日、菅野投手の途中降板は右ヒジの違和感のためです」と発表した。

すでに今季の菅野は「脚の違和感」で開幕直後の3月30日に登録を抹消。今度は2014年にも痛めている古傷の右ヒジと、ここまで登板6戦で2勝2敗も安定感を欠いている。

巨人先発陣は5勝0敗の3年目左腕・高橋が引っ張っているものの、不安材料は多い。右肩の違和感でローテを飛ばしたサンチェスは5日の広島戦(マツダ)で復活の2勝目をマークしたが、再発の危険性がある。来週には二軍調整中だった戸郷も復帰予定だが、4日のイースタン・DeNA戦で3回5安打2失点と不安を残した。

先発ローテを期待されたFA右腕・井納はこの日、中継ぎとして9回に登板。サンタナに致命的な本塁打を献上と戦力としては計算できない。その上、エースまでもが離脱となればダメージは計り知れない。

残る手段はトレード等で先発投手補強を模索することになるが、チーム内で「あの男はどうなっているんだ?」と声が上がっているのが、SFジャイアンツ傘下3Aサクラメントに所属する山口俊投手(33)だという。

セ・リーグ投手2冠となった2019年オフに山口は巨人からポスティング・システムを使いブルージェイズと2年7億円(推定)で契約。1年で戦力外も今季の年俸は保証されている。SFジャイアンツで開幕メジャーを逃した山口はマイナー契約を結び、6日(日本時間7日)に開幕した3Aからのメジャー昇格を目指している。

巨人は引き続き、山口とのホットラインを維持。巨人関係者は「今は山口は『メジャー40人枠に入っているので、昇格を目指して頑張る』と言っている」と静観しているが、山口のメジャー昇格の可能性がなくなった際は、すぐ声をかける準備を整えている。

もちろん菅野がエースとして復活してくれれば問題はないが…。先発陣を補強できるかどうかが、リーグ3連覇、9年ぶり日本一への大きなカギとなりそうだ。

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